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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
宝貝の存在を忘れかけの宝貝使い苗の激闘記・14冊目
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この町の海岸線まで奴を吹き飛ばすくらいしか方法が無い」
(・・・あれ?この人なんで僕の名前を・・・それに使える魔法まで?)

違和感を覚えたユーノだったが今は押し黙る。答えは事件が終わってから考えればいいことだ。

この戦いに退路はない。増援はあるかもしれないが、それもいつ来るかは分からない。
既に闇の書は魔法陣を展開し、戦闘を再開しようとしている。


「お前たち―――命を懸ける覚悟はあるな?」

「へっ!誰に向かって言ってんだよ!」

「我等は騎士。もとより覚悟は出来ている」

「町の皆を・・・友達を・・・家族を護る為なら、駄目って言われても絶対に退かない!!」

『僕だって、こんな所で逃げてたまるか!!』

「覚悟ならあるわよ――― 一人たりとも死人を出さない覚悟が」


6人の英雄が、立ち上がった。










その、瞬間。



「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ズドォォォォォォォォォォォォォォォォンッッ!!!

「が・・・はぁッッッ!?!?!」


闇の書が、およそ平均的な人類の認識出来る領域を超えた速度で吹き飛ばされた。一瞬遅れてエタルド・ラグネルの激突による衝撃を生き残ったガラスさえ根こそぎ砕くソニックブームと、まるで理性の無い獣のような雄叫びが6人を襲った。


その時、全員は見た。

それはほんの一瞬ではあったし、常人ではまず間違いなく見えなかったであろう超音速移動の刹那を切り取った視覚情報。バリアジャケットと騎士甲冑がなければ間違いなく見逃していた瞬間。

なのはと変わらない年齢の女の子が―――闇の書を殴り飛ばしたのを。




 = = =




その顔を見た時。なのはちゃんが戦ってるのが見えた時。私の理性は崩壊した。

考えまい考えまいと必死に頭を振って否定しようとした。認めても何も変わらないし、認めれば私は自分が許せなくなりそうだったから。

でも。


「お前が・・・お前がいたから!!ぽんずは・・・っ!!」


フラストレーションによる攻撃行動。理性ある人間の最も醜い責任転嫁。
自分のせいだと分かっている。それでもこの感情を抑えられない。


―――あいつが、憎い。


「お前が殺したんだ・・・!!お前がぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!」


瞬間、私の身体は枷が外れた獣のようにあり得ない筋力で足場のコンクリートを陥没させ、その反動で弾道弾の様に空を駆けた。煩わしい空気の抵抗とGをまるっきり無視した動きに全身の筋肉が軋む。それでもこの(よわい)9歳であるはずの肉体はそれを事も無げに耐えきった。

音が
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