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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
宝貝の存在を忘れかけの宝貝使い苗の激闘記・14冊目
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うとしている。
更に加えて闇の書の周囲を白銀の光が次々に包む。術者はザフィーラだ。
「本来は”鋼の
軛
(
くびき
)
”という魔法だが、あれは狙いが大雑把過ぎてな・・・故にこれは、”鋼の檻”だ!」
「小賢シい真似を・・・!」
次々に編むような規則的な形で折り重なった数多の光は菱形に闇の書を閉じ込める。バインドを使えないザフィーラが即興で編み出した拘束術だ。
無論それを突破できないほど闇の書は弱くない。が、今この瞬間において、その場に止める時間は一瞬で十分だった。
「ありがと、ワンちゃん。ビットが6つしか使えないから拘束まで手が回らなかったの」
「スターライトブレイカーのバリエーション・・・!!」
「「
彗星粉砕
(
コメットブレイカー
)
ーーーッ!!!」」
ラグネルとエタルドの激突にも劣らない、文字通り空を駆ける彗星さえ砕きかねない巨大な破壊の閃光が闇の書に直撃する。直後、爆発。手心の欠片も加えていない無慈悲な射撃は闇の書ごと大地を深く抉った。
「・・・ほう、カートリッジシステム無しでもサポート一つでこうも変わるか。ブラスタービットとは興味深い」
「言っとくけど私は最上位のビット使いだから。他の輩じゃこうはならないわよ」
感心したように頷くザフィーラに、先ほど使った6つのブラスタービットを自分の下に引き戻したマリアンは前髪を鬱陶しそうに掻き上げる。闇の書の不意打ちを防ぐために防御に回した2つのビットが破壊された所為で、慣れないベルカ式の魔法陣を使わざるを得なくなったようだ。
ミッド式なら力の循環は
四角
(
スクウェア
)
が基本。しかしビットの数が減ったせいで効率よく魔法陣を展開できなくなったため、6と言う数を活かせるベルカ式の
三角
(
トライアングル
)
に変更したのだ。
ベルカの騎士は知らないだろうがビットの制御は普通インテリジェンスデバイスと魔導師の共同運用。数を増やせば増やすほどに魔導師側の負担が増えるため、ビット使いは普通2〜4個ほどしかビットを展開しない。つまり8つも並列操作していた上に慣れない術を使いながらも平然としているマリアンは、本人の言葉通り正真正銘「最上位」のビット使いである。
「それよりも、だ。気付いたか、シグナム?」
「ああ。あいつ・・・既に防衛プログラムに呑まれかけている。先ほどから声がおかしいのもその影響だな」
「それって、あの人の左手に出て来たうねうねと関係あるの?」
「・・・もう実体化しかけてるのか。いよいよもってヤバくなってきたぜ・・・!」
なのはの質問にヴィータは顔を歪める。話から察するに、その妙に生々しいうねうねした名状しがたい触手のようなものがあの人―――闇の書だったか?を侵食しているらしい。
正直、なのははそれよりもクロエと、一緒に避難した3人の事の方が気にな
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