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とある星の力を使いし者
第137話
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だだ。
 これから待ち合わせ場所に向かう。」

「「待ち合わせ場所?」」

愛穂と桔梗の声が重なる。
二人の疑問に答えるように麻生は言う。

「ああ、これから女性とコンサート会場で待ち合わせをしていてな。
 今から行っても少し遅刻しそうだが。」

「「・・・・・・・」」

あれ?、と麻生は首を傾げる。
ドア越しでも分かるような不機嫌なオーラを感じる。
何か悪い事でも言ったのか?、とさっきまでの発言を思い出す。

(どこにも気に障る事は言っていない。)

原因は分からないが、とりあえず聞いてみた。

「二人とも何か怒ってないか?」

「別に、怒ってないじゃん。」

「いや、声からして不機嫌な感じにしか聞こえないんだけど。」

「何でもないじゃんよ!!
 早く、その待ち合わせに向かえばいいじゃん!!
 その女の人も待ってる筈じゃんよ!!」

大声でそう言われ、何も分からないまま麻生は部屋を出て行った。
扉が閉まる音を聞いた後、愛穂は大きくため息を吐いた。

「愛穂、貴女ってまだ子供ね。」

「そう言う桔梗こそ、嫉妬していたじゃんよ。」

「まぁ、否定はしないわ。
 私はあの子の事、好きだし。」

何の躊躇もなくそう言う桔梗。
それを聞いて、愛穂は小さく笑みを浮かべて言う。

「負けないじゃん。」

「私こそ、負けるつもりはないわよ。」

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