第137話
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時間を確認しようと携帯を出そうとポケットの中に手を入れた時、気がついた。
(愛穂の部屋に携帯を置き忘れた。)
現在の時間は分からないが、このまま愛穂の家に戻れば遅刻は確実だろう。
麻生は少しだけ考え、愛穂の家に戻る事にした。
あれがなければいざという時に、連絡ができない。
ため息を吐くと、来た道を戻る。
愛穂のマンションに再び戻ってきた麻生。
セキュリティの都合上、部屋の番号を入力して呼び出し、部屋からロックを解除してもらわないと入れない。
しかし、呼び出すのも面倒だと感じた麻生は、近くの機械に触れる。
目を閉じて能力を発動させ、セキュリティに潜入する。
数秒でセキュリティを解除して、ロックを解除する。
エレベータに乗り込み、一三階のボタンを押す。
一三階について、部屋の鍵を能力で開け、中に入る。
部屋に入り、リビングに向かう。
リビングからテレビの音が聞こえるので、誰かが見ているのだと思い入る。
テレビの前にはソファーが設置されており、そこには一方通行が横たわっていた。
寝ているのだと思った麻生だが、見て見ると起きていて必死にチョーカー型電極のスイッチを手で切り替えようとしていた。
いつもの一方通行なら問題なく切り替えれるのに、今はそれができていない。
それを見た麻生は何が起こっているのか把握して、一方通行のチョーカー型電極のスイッチを入れてやる。
通常モードに切り替わると、一方通行は起き上がりスイッチを入れた麻生に視線を向ける。
「何でテメェがいるンだ?」
「携帯を忘れてな。
取りに来ただけだ。
俺こそ聞きたい事がある。
何で、スイッチを切ったんだ?」
「・・・・・・・・」
一方通行は何も答えない。
別に答えるのを期待していなかったのか、テーブルの上に置いてある携帯を取り、部屋を出て行こうとした時だった。
「特に意味はねェよ。
ただ、自分の無様な姿を再確認したかっただけだ。」
その言葉を聞いて、麻生は足を止める。
一方通行は頭部に損傷を負ってからは妹達のネットワークに演算力を頼っており、カエル顔の医者特製のチョーカー型電極によってフォローを受けなければ、能力使用どころか人間的な思考すら出来ない状況に陥っている。
通常モードと能力使用時と二つのパターンがあり、通常モードで四八時間、能力使用時は一五分しか持続しない。
医療機器としての使用が大前提のため、超能力戦という軍事レベルの使用環境に耐えられるように作られていないのだ。
バッテリーもカエル顔の医者が作った特殊なもので、替えは利かないし市販の電池などでも代用できない。
大量のバッテリーを
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