仲間の為に、他人の為に。
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面白そうだし!卵育てんの」
「卵は育てるって言うのかな?」
「さあ?」
「どうなんだろう?」
ナツとリサーナの会話を聞いたグレイとルーとサルディアが首を傾げる。
「って言っても、卵ってどうやって孵るんだろ?」
「昔・・・あっためたら孵るって本で読んだ事あるよ」
「何!?あっためる?俺の得意分野じゃねーか!」
そう言うと、ナツは口から炎を吹き、直に卵に当てる。
「きゃーーーーー!ナツ君ダメだよっ!」
「アホかお前は!」
まさかの直火にサルディアとアルカが叫ぶ。
「ダメだよ!そんなに強くしたらコゲちゃう!」
「そうか?」
「焦げる前に焼き卵になるんじゃ・・・」
そんなナツを必死に止めるリサーナ。
冷静にヒルダがツッコみを入れる。
「ここはあたしの魔法で。接収・・・動物の魂!」
魔法を使ったリサーナは、鳥の姿へと変わった。
これが彼女の魔法、動物の魂である。
そしてその姿のまま卵を包み込む。
「これであっためてみたらどうかな?こうやって」
「やるなリサーナ!」
和気藹々と卵を育て始める2人。
そこに、氷のように冷たい声が響く。
「・・・バカみたい」
近くの席に1人で座っていた少女が、小さく声を零す。
青い髪の一部を指にくるくると巻きつけながら、頬杖をついてナツ達を見ていた。
「ティア・・・」
「何だよ水女!なんか文句あんのかよ!」
ナツはその少女・・・ティア(当時11歳)に突っかかた。
何故かナツはティアを『水女』と呼んでいる。
が、当のティアは冷たく、バカにしたような目を向けた。
「別に・・・アンタみたいなバカに卵なんて孵せるのかしら、と思っただけよ」
「何だとォ!?」
「そのうち、自分で食べてしまうんじゃない?」
「テメェ!」
「何?炎バカが私とやる気?言っておくけど、手は抜かないわよ」
「やめなよ2人とも!」
炎と水。相反する2つが一緒になる事はない。
その通り、ナツとティアは仲が悪い。淡々とティアが呟き、ナツが怒りを燃やし上げる。
一触触発・・・というか、ナツがキレているこの状況を何とかしようと、リサーナが必死で止める。
「相変わらず仲悪いね、あの2人・・・」
「悪いっつーか、ナツが一方的にキレてるだけな気もするぞ」
ルーとアルカが呟く。
すると、そんな空気の中に明るい声が響いた。
「ティアちゃーん!たっだいまー!」
底抜けに明るい声にティアが反応し、ギルドの入り口付近を見る。
「イオリさん」
「イオリ!」
ニコニコと嬉しそうに笑うイオリは暖色の髪を揺らし、マカロフに向かって歩いていく。
「マスタ
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