仲間の為に、他人の為に。
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微笑む。
10歳ながら、かなり大人びた雰囲気を持つ。
「エルザが帰ってきたって?この前の続きやるよ。かかっておいで」
すると、髪をポニーテールにし、露出高めのパンク調な服を着た少女が指をクイクイッとさせ、エルザを挑発する。
「ミラジェーン!」
そう。
そのパンク調な少女とは、幼き頃のミラジェーン(当時13歳)だった。
今のあの優しい看板娘は影すらも見せない。
「ミラ。そういえばまだ決着がついていなかったな」
そう言って睨み合う2人。
「くたばれエルザぁ!」
「泣かすぞミラジェーン!」
そして、殴り合いの喧嘩を始めてしまった。
「エルザの奴、あれで俺達に喧嘩すんなって言うんだから頭くるよな」
「くそー!エルザもミラもいつかまとめてぶっ飛ばしてやる!」
そんな様子をグレイは少し引いた様子、ナツが憤慨した様子で見ていた。
その近くにいたサルディアとヒルダが苦笑いし、ルーが口を開く。
「でも、もうすぐ終わるんじゃない?」
「は?どうして?」
「ほら、赤い悪魔が来たよ」
くいっと顎でギルドの入り口を示すルー。
全員の目がそこに向かい、「ああ・・・」と納得する。
「お・ま・え・ら・は・・・」
「「ん?」」
一言一言区切り、にっこりと笑顔を無理矢理張りつけたような表情をする少年。
「喧嘩すんじゃねーーーーーーーーっ!」
「「フギャッ!」」
その少年はエルザとミラに交互に蹴りを決め、溜息をつきながら着地する。
「ったくよォ・・・お前達はいつもいつも・・・」
「何しやがんだアルカァ!」
「邪魔をするな!」
その少年とは、幼いアルカ(当時13歳)である。
真っ赤な髪を揺らし、変わらないモノトーンの服を着ていた。
「邪魔してほしくねぇなら・・・っ!」
自分に向かってくる緋色の少女と銀の少女を真っ直ぐに見つめ、アルカは構えをとり―――――
「そもそも喧嘩すんなああああああああああっ!」
「「うわあああっ!」」
綺麗に回し蹴りを決めた。
因みに、この時はまだアルカとミラは付き合っていない。
付き合ってたら回し蹴りなんてお見舞いしないだろう。
「っと・・・全く、周りの事も考えろってんだ」
「さっすが『赤い悪魔』」
「そう呼ぶなって・・・」
「えー、でもさぁ。地火の威武って怖れられてるアルカだよ?赤い悪魔って呼ばれてもおかしくないんじゃない?」
「どうしてそうなるんだよ」
呆れたようにアルカが溜息をつく。
「ねえナツ、その卵あたしも一緒に育てていい?」
すると、ミラの妹のリサーナ(当時11歳)が声を掛ける。
「リサーナ!手伝ってくれんのか?」
「うん!なんか
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