新聞の件で外に出られなくなった件について
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ってはデスゲームとなってしまったが買ってしまった事を後悔などはしていない。…だが、何故だろう…
まだ、心に少し小さな小さなシコリがある。
それは自分でも分からない、何も結論づける事は出来なかった。
ふと、ふいに後ろから声が聞こえて来た。
「……コペル…知らなかったんだな…お前…」
「なっ?」
背後からはキリトを襲っていたリトルペネントの一部がこっちに向けて走って来た。
ここでコペルは二つ決断できただろう。
一つ目は、武器を抜いて自力で戦うこと。
二つ目は、このまま逃走しリトルペネントを追い払う事。
しかし、今のコペルにはそんな余裕が無かった。
何故スキル『隠蔽』を発動させているのにリトルペネントは構わずこっちに向けて走って来るのか。
コペルの思考回路はその考えで一杯一杯だった。
するとふと、キリトから説明の補足のような感じで話された。
「多分、隠蔽スキルを取るのは初めてなんだろ。あれは便利なスキルた。」
コペルは必死に思考回路を巡らせていた。
「…だが万能じゃないんだ。」
は?と、コペルは迫ってくるリトルペネントを無視してキリトの言葉に耳を傾けた。
「視覚以外の感覚を持つモンスターには、効果が薄いんだよ。…例えばリトルペネントみたいに…」
目の前のモンスター、リトルペネントはしゅうしゅうと猛り狂いながらいよいよ、眼前へと迫って来た。
コペルはひっ…と小さく悲鳴を上げた。
(どうする?手持ちの装備では刃こぼれが多すぎて直ぐに壊れてしまう?…助けを求めるか?……いいや?ここまで自分も裏切って更に仲間を裏切った僕が何を言うんだ?)
コペルは自分の手のひらをみた。
(…なら、最後まで抗ってやる?)
コペルは隠蔽スキルを解除し、腰から今にも壊れそうな剣を出した。
リトルペネントの数は十数匹。この刃こぼれしている剣では必ず全て倒すうちに壊れてしまうだろう。
(だから何なんだ?僕みたいな最低な男に生きてる資格なんてない?なら、最後まで抗って死のう?)
「う、うおおおおおおおおお?」
僕は無我夢中でリトルペネントの集団へと身を投じた。
…何分経っただろうか…
いや、まだ、十分ぐらいしか経ってないと思うが、もう全て無くなった。
使っていた剣は壊れてしまい、まだリトルペネントは少なくとも十匹は残っている。
しゅうしゅうと荒い息を吐きながら近づいてくるリトルペネントに恐怖を抱かなかった。
(つまらない人生だった…)
眼前へと迫って来るリトルペネントの集団を見ながら思っていた。
(今思うと僕の人生はとても退屈
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ