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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第217話】
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寮の食堂を出て直ぐに、いきなり声をかけられた。
「む? ヒルト、ここに居たのか……」
「ん? ……おっす、ラウラ」
声をかけてきたのはラウラ・ボーデヴィッヒ。
ドイツの代表候補生で俺のファーストキスを奪った相手で更に俺の夫(自称)だ。
……最近は割と嫁呼ばわりされるのに慣れてきた――。
「……ヒルト、もう昼食を終えたのか?」
「あぁ、山盛りの素麺を食ったばかりだよ」
「む……そうか。 私はこれから昼食なのだが……むぅ」
腕組みしながら何か言いたそうにしているラウラだが……あいにく飯を二回食べるのも辛いからなぁ。
――と言うわけで代案を出してみる事にする。
「ならラウラ、購買でパン買って食べるのは? 俺は整備室にこれを返しに行かないといけないんだが付き合うぞ?」
「む? ……な、なら今日はパンを食べるとしよう。 ……だが、ヒルトも食べるのに付き合え、いいな?」
まるで命令なのだが、これもまだ彼女が色々慣れてないからだろう。
まあ、断る気もないけど……断ったらしょんぼりするし。
「……了解。 じゃあ行こうぜ?」
「う、うむ」
短く返事をし、俺の隣へと移動する。
普段と変わらない様に見えるものの、何処か嬉々とした雰囲気を醸し出すラウラ。
それを見て俺はまず、購買へと向かった――もちろん、ラウラと歩幅を合わせてだが。
――購買前――
IS学園は夏でも購買が開いている。
……夏休みでも、必要な物を手近に手に入れやすくするための処置だとは思うが。
それでも大体の子は、レゾナンス方面へと向かうが……うちの商店街に来る子がたまにしかいないのがなぁ。
……まあ、お洒落なデパートのが良いのは解るんだけどな。
「ほら、ラウラ。 早くパン買ってきなよ」
「……ぅ……む」
若干不安そうな表情のラウラだが、パンを買うだけだから問題は無いはず。
ゆっくりと購買へと向かうと、既に日本円に両替していたのかパンパンに詰まった財布から札を出し、適当なパンを見繕って購入したようだ。
「……色々買ってみたのだが、お金の使い方はこんな感じでいいのか?」
「うーん……。 自分が食べられる量だけ買うのがベストかもな。 これだと俺の分も入ってる気がするが――」
そう言って袋を開けるとコッペパンやらコロッケパン等々、多数のパンが所狭しとパンパンに入っていた。
「……わ、私はそのつもりで買ったのだが……。 嫁は……迷惑だったか……?」
「……迷惑? いやいや、迷惑何て思わないさ。 じゃあそのパン何処で食べる? 雨は止んだが
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