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銀河転生伝説 〜新たなる星々〜
第24話 ミンディア星域会戦 前編
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「アイゼナッハ、シューマッハの両提督に連絡を。外側より迂回し、敵の後背もしくは側面を突け…と」

アイゼナッハ、シューマッハの両艦隊が動き出す。

アドルフの戦術は至極単純なもので、要するに数で圧倒することにある。
古来より、数を頼みにした力押しは最も有効な戦術であり、艦艇数で圧倒的優位な立場にある銀河帝国がその戦法を採らないハズがなかった。

とはいえ、その全てを一度に投入するなど出来ない。
そこでアドルフは戦力を逐次投入にならない範囲で小分けに投入し、多方面に戦線を構築させた。

いかなレオーネ・バドエル、アルベルト・アルファーニといえど、その処理能力には限界がある。
アドルフは複数の戦線を構築することで、彼らの処理能力オーバーを狙ったのである。

「両側面に敵出現。数…各15000」

連合軍の側面にアイゼナッハ、シューマッハの両艦隊が出現する。

「回り込まれましたか……」

「ドズール、ブレッサー艦隊を当てろ」

ドズール、ブレッサーの両艦隊は九王国連合の艦隊である。
正確には、ドズール艦隊がタシリム王国所属の艦隊。ブレッサー艦隊がドルドラム王国所属の艦隊であった。

「前面に両翼、天頂に天底、それに左右側面と戦線が広がり過ぎています。今は各艦隊の奮戦により何とかなっていますが、このままでは……」

「ああ、分かっている。前衛部隊に反撃を命じろ、ここは攻めの一手だ!」

連合軍前衛部隊はこれまでと一転して攻勢に出る。
この突然の変化に、ミッターマイヤー、パエッタは対応が遅れた。

「よし、左の艦隊へ集中砲火だ!」

パエッタ艦隊に砲火が集中し、その勢いに押され徐々に後退し始める。

「反撃しろ、敵を押し戻すのだ!」

パエッタ元帥はそう言って鼓舞したものの戦況は変わらず、パエッタ艦隊とミッターマイヤー艦隊との連携が一時的に途絶してしまう。

そして、それを見逃すバドエルではなかった。

「よし、一気に斬り込む。カルデン!」

「了解、俺の艦隊の快足を見せてやるぜ」

カルデン艦隊はその快速を活かし、一瞬の空隙を突いて一気にパエッタ、ミッターマイヤー両艦隊の間に突進。楔を撃ち込むことに成功した。

「よぉし、全艦突撃だー!」

カルデン艦隊の攻撃が激しさを増し、それを帝国軍は支えきれなくなった。

「しまった、食い破られる!」

ミッターマイヤーは焦りを顕わにするが、もうどうにもならない。

「今だ、最大戦速で突入しろ!」

カルデン艦隊は空いた穴へと入り込む。
遂に、ティオジア軍は銀河帝国前衛部隊の中央を突破することに成功したのである。

「針の穴を抜け目なく突いてくるか……だがそう簡単に俺の首はやらんよ。ガムストン艦隊に
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