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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百三十九話 朝の夢 夜の歌?
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確かめてやろう」

「ラインハルト様」
「ああ、他人に聞かれるような事はしないさ」
「はぁ」

ラインハルトに聞こえないように溜息をつく、相変わらず気苦労の絶えないキルヒアイスであった。


帝国暦484年6月1日

キルヒアイスの功績のオマケと姉アンネローゼの口利きで、中佐に昇進できたラインハルトは、暫くの間、憲兵隊へ出向と相成った、無論キルヒアイスも一緒であるが、階級がキルヒアイスが大佐であった。

憲兵隊へ到着すると、なんと若い綺麗な女性の居る受付で訪問理由を告げた。

「シェーンヴァルト中佐、キルヒアイス大佐、憲兵総監閣下へ着任の挨拶に参りました」
にこやかに受け答えする、受付嬢の階級は大尉であった。
「はい、総監閣下より直ぐに御通しするようにと命じられております。総監室は5階の角部屋です。其方のエレベーターをお使いください」

キラキラした笑顔で受付嬢はエレベーターまで2人を案内してくれた。

ラインハルトもキルヒアイスも受付が女性であることに驚きを隠せない、何と言っても荒くれ者の巣憲兵隊である、このような妙齢な女性が居ればたちまち餌食に成るのではと考えたのである。

5階で降り憲兵隊総監室前へ向かうと、副官らしき人物が2人を出迎えた。
「キルヒアイス大佐、シェーンヴァルト中佐、ようこそ。小官は憲兵隊総監次席副官のリッチェル少佐であります。グリンメルスハウゼン総監がお待ちです」

軍人と言うより軍官僚タイプの少佐の案内で総監室へと入室する。
しかし其処で見たのは、総監室の机に涎を垂らしながら居眠りする老人の姿であった。その横には、苦笑いの大将とニヤニヤ顔の大将、グリンメルスハウゼンを起こそうとしている、中将の姿が有った。

「閣下、キルヒアイス大佐とシェーンヴァルト中佐にお言葉を」
中将の言葉に、居眠りしていたグリンメルスハウゼンが欠伸をしながら起きる。
「おお、済まんの、年寄りは眠くなるんじゃよ。えーと、キルヒアイス大佐、シェーンヴァルト中佐、暫しの間、憲兵隊で法務士官の真似事をして貰いたい」

そう言うと又ウツラウツラし始める。
ラインハルトは内心、苛つき。キルヒアイスも呆れ始めていた。
「まあ、総監はこの様な方だから、副総監のモルト大将に事案があれば提出して貰いたい」

中将がそう言って挨拶してくる。
「此方が、副総監のモルト大将、此方が憲兵隊査察官のケーフェンヒラー大将で小官が総監高級副官のケスラー中将だ、宜しく頼む」
「「はっ」」

こうしてラインハルトとキルヒアイスの憲兵隊における数か月の日々が始まったのである。

その日の夜はラインハルトがキルヒアイスに散々グリンメルスハウゼン上級大将が使えない愚物で老害だと言いまくったのである。

数日後、あの
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