第百三十九話 朝の夢 夜の歌?
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件でも大活躍だったじゃないか」
「そうだよな。皇太子殿下暗殺犯が皇帝陛下を害し奉ろうとしたとき、強襲揚陸艇で突撃だもんな」
「そうだよ、あの時は驚いたけど、陛下の信任が厚いのも判る気がするよね」
「確かに並みの人間じゃ、ノイエ・サンスーシへ強襲揚陸艇で突撃なんかしないよ」
「それと、先輩のランズベルク伯爵も活躍したじゃないか」
「陛下を護るために身を挺して敵の攻撃を態と受けて、オフレッサー閣下突撃の援護をしたんだよな」
「凄い先輩だよな。幼年学校時代は、詩を書く事で有名だったみたいだけど」
「あんな先輩になりたいよね」
「あれこそ、貴族の姿だよ」
「全くだね」
「同じ先輩でも、シェーンヴァルト先輩は決闘ごっこしてたらしいよ」
「へ?」
「ヘルクスハイマー伯爵とシャフハウゼン子爵との決闘に自ら決闘請負人の真似事していたんだって」
「喧嘩好きにもほどがあるな」
「色々訳があるらしいけど」
「けど、男爵が決闘するのって、観客は喜ぶだろうけど、貴族としては失格だよ」
「まあ、生まれながらの貴族じゃ無いし、育ちの差という所じゃないか?」
「そうなると、キルヒアイス先輩の方がよほど貴族らしいよ」
「そうだな。後輩の面倒をよく見て頂き、誰にでも博愛の精神で望める。理想的な貴族の姿かもな」
「俺達も、オフレッサー閣下、ランズベルク先輩、キルヒアイス先輩の様に頑張らないとだな」
「そうだな」
「明日が楽しみだよ」
帝国暦484年5月29日
■オーディン 軍幼年学校
ラインハルトとキルヒアイスが揃ってオーディンへ帰還し、次の任務が決まるまで、各地の見学の最中に幼年学校へやって来た。
「シェーンヴァルト中佐、キルヒアイス大佐、二年ぶりの母校へようこそ」
禿頭の校長がにこやかに2人を迎え入れる。
「はっ、中将閣下」
「はは、畏まりは無用だよ。自分は単なる退職間際のロートルにすぎんのだから」
ラインハルトとキルヒアイスは校長の突っ込みに困惑の表情を浮かべる。
「はぁ」
「しかし、キルヒアイス大佐の活躍は、生徒の間でも有名で、是非話を聞きたいと生徒会から講堂での講義を頼まれているんだが、どうだろう?」
校長の言葉に、キルヒアイスはラインハルトの方を見ながら。
「折角ですが、自分の武勲と行っても、他の方々との協力無くしては立てられなかった物です。それを自慢げに話すのは、生徒のためにも成りませんので」
「そうか、武勲を誇らず、慎ましくか」
校長はキルヒアイスに言葉にウンウン頷いている。
「そう言う事なら、仕方が無い。生徒会にはその旨を伝えておこう」
「ご足労お掛けします」
「なに、気にする事は無い。それでは、ゆっくりと見学して生きなさい」
「
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