第3話 「新たな魔導師」
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ちらからすれば管理外と名のついた世界だ。すぐに管理局が到着するはずもない。
〔高町は……って聞くまでもなく向かってるはずか。高町に協力を依頼した奴は?〕
〔向かってるみたいだけど、なのはって子が先行してるみたい〕
正義感の塊としか言いようがない行動だ。
高町の潜在的な能力は認めるが……おそらく新たなに現れた魔導師は単独でロストロギアを集めようとしていることからそれなりの腕がある。魔導師になったばかりの高町が戦闘をしても勝つ可能性は極めて低い。
叔母の立場を考えるとロストロギアが第3者の手に渡るのは良くないだろうが、首を突っ込むなとも忠告されている。傍観していただけだとしても、これといって文句は言われないはずだ。
それに俺の第一の目的は街に被害を出さないことだ。高町が負傷しようとも、それは関わると決めた彼女の自己責任。だが……心配なことがある。
魔法は基本的に非殺傷設定で使われるものだが、新たに現れた魔導師が犯罪者だとすれば殺傷設定で使用してもおかしくない。もしも殺傷設定で戦闘された場合、高町は下手をすると死んでしまう。もしそうなれば、多くの人間が悲しむことになる。
高町の家族には良くしてもらってきた。俺は、あの人達の悲しむ顔は見たくない。
どちらが封印しようとも構わないが、高町が危ないようなら介入する。
そのように決めた俺は、ロストロギアの反応がするほうに向かって走る。
〔ちょっマスター、あんまり揺らさないで! 教科書とかに潰される!〕
と走り始めてすぐにファラから抗議が入ったため、一旦立ち止まって彼女をかばんから出してポケットに入れる。人目のない場所まで到着するとセットアップし、空中へと上がった。
「……あれは?」
夕焼けに染まった空を黒い虎のような生物が飛んでいた。
どういうロストロギアかは不明だが、原生生物を取り込んで活動しているのだろう。虎がこのような場所にいるはずがないため、おそらく猫あたりを取り込んだと思われる。
「グワァッ!」
翼を生やした黒虎は、咆哮を上げながらある場所に突撃していく。
ここに来るまでに黄色い閃光を何度か確認している。魔力は人によって色が異なるため、高町のものではないと判断できる。つまり、向かった先は謎の魔導師のところだろう。
「でぇぇぇぇいッ!」
気合の声と共に桃色の光が同じ場所へと向かって行った。声と魔力色から判断して高町だろう。
「あのバカ……!」
魔導師が近くにいるというのに、迂闊に突っ込む奴があるか。そんな風に思った俺は、思わず動こうとしてしまう。
だがすぐに、できる限り首を突っ込まないと決めたことを思い出して我に返る。それとほぼ同時に、黒虎が空へと舞い上がってきた。高町の一撃で下半身
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