第6章:女の決意・男の勘違い
第13話:知己激似
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だ。
「お前の元カノに似ていようが、彼女はビアンカだ! 僕の妻のビアンカだ!! イカ臭い手で触んな!」
「も、元カノじゃない! 今だって俺の彼女だ……」
リュカさんの発した言葉に強く反応するシンさん……何だか悲しそうだ。
「今カノだと言うのならビアンカに抱き付こうとするんじゃねー! そのシンシアに抱き付けよ」
「あ、あのお父さん……」
「もう死んだんだ……シンシアは……」
ああ……リュカさんは遂に言ってはいけない事を言ったらしい。
沈痛な面持ちで俯くシンさんとリューノさん。
さっきまでざわついてた室内は痛いほど静かだ。
「そんなこと僕が知るか! それよりお前等全員出て行け。僕はこれからビアンカと夫婦するから、お前等全員この部屋から出て行け!」
凄い……流石は厄介菌の元凶だ。
この重い雰囲気を物ともしない精神構造……
「何言ってんだ馬鹿! 今までの事をビアンカさんに説明しなきゃならないんだから、リビドー垂れ流すのは後にしろよ!」
身勝手なリュカさんを説得するウルフさん……でも、
「今までの説明なら僕が一汗かきながらする! お前等はさっさと出て行けば良いんだよ!」
そう言うとウルフさんを突き飛ばし、ベッドのカーテンを勢いよく閉めて籠もりました。
カーテンの奥では「あん、リュカ……慌てちゃダメぇ……」とか聞こえてきますが、お二人ともボク達の事を気にするつもりはなさそうです。
ボク達全員、ビアンカさんの甘い声を聞きながら呆然と立ち尽くします……
すると突然、緑色の何かがベッドへ駆け寄りカーテンを引き裂き叫びます。
「貴様、何をやってるか……ロザリー様から離れろ!」
「あ゛、何だよ!? ロザリーなんて知らねーよ……」
引き裂かれたカーテンの向こうに見えたのは、既に裸状態になってるリュカさんとビアンカさんです。
きっと反対側の隅で、こちらを覗っているのがロザリーさんだと思われますが、緑の人は気付いてない様子です。
裸のビアンカさんを見て思わずライアン様に視線を向けました……
するとやはり、ライアン様はビアンカさんの裸に見取れてます。
ボクのお胸の方が大きいのに……ボクではダメなんですか、ライアン様?
「君の事は後で口説く予定だったんだけど……混ざりたいの? 良いよ僕は」
「はぁ? 後で口説くって……この無口、女なの?」
既に身体を服で隠したビアンカさんが、隣で裸のままのリュカさんに尋ねてます。
でもボクも同じ疑問を持ちました。
甲冑で声がくぐもってるから判断できませんが、女性と断定する要因が見当たりません。
何でリュカさんには判るんでしょうか?
「わ、私を侮辱するのか!? 私はピサロナイト……デスピサロ様に仕えし騎士だ!」
ピサロナイトさんは大きな声で怒鳴
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