当然、比企谷八幡はぼっちすぎる
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「あのその、あのね、クッキーを……」
そう言いながら比企谷君の方にちらっと見る。
「比企谷君てクッキーだったの?食べられるの?」
「んなわけないだろ」
そりゃそうだろう。クッキーなんてあだ名どっから……ああ。空気扱いでクッキーね……聞いてて悲しいよ。色々比企谷君も大変なんだな……
その視線に気づいた比企谷君はドロッとした目を細くした。
「その憐れみを帯びた目を向けるのはやめてくれ」
するとそんなことはどうでもいい雪ノ下さんは俺たちの名前を呼ぶと同時に、くいっと顎を移動させる。先にはドア。つまりはここから出ていけという意味だろう。少なからず異論はない。何故なら帰るのだからなぁ!
「……戻らず帰った場合、平塚先生にあることないこと報告しておいてあげるから。清谷君?」
「ハハハハハハー。逃げるわけないじゃないかー、ナァ?」
うんうん、逃げたらダメダヨネ。
そうして俺たちは自販機でジュースを買うためという振りをして由比ヶ浜さんに気を使われたと思われないように部室から出ていこうとしたときに、雪ノ下さんが引き止める。
「私は『野菜生活100いちごヨーグルトミックス』でいいわ」
―――――――――やべーこの人まじやべー。普通にパシるとか雪ノ下さんマジないわー。
今日も清谷絶賛パシられ中☆今日もなのかよ
? ? ?
特別棟は普段からそれほど使われていないせいか喧騒はさほどなく、あまり中に何があるかとかそれほど知る人は多くはない。そもそも何もないしな。今は人声を聞こえないが窓を開ければグラウンドを使う運動部の掛け声とかは聞こえるかもしれないが本当に人が少ない。
個人的にはオッケー。なんせ……リア充が一人もいないからなっ。うざいし。別にどうだっていいんだけど
そして俺は先ほどから比企谷君と部室を離れて一階にある自動販売機へと移動中だ。ついでに今は二階だ。そして案の定何も話さず、そのまま自販機に向かって足を進めていた。
思った通りというか思った以上のぼっちらしいな。ぼっちの中のぼっちとでも言うべきだろうか。それはそれで話したとすると聞いたら聞いたで自分で黒歴史をうっかり抉られそうだ。あまりぼっち同士での過去の話はしないが吉だ。ぼっちは特に心の地雷多いからなぁ……(遠い目)
そのまま自販機に着くと比企谷君は100円玉を投下させる。すると空中要塞みたいにウォンウォンなり始める。
彼が選んだのは『スポルトップだった』。そして彼はスポルトップを手にすると自販機を睨みつける。大体予想はつく。何故ならそこに『野菜生活100いちごヨーグルトミックス』があったのだ。
それは雪ノ下さんは欲している飲み物でこれを買わな
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