第七話
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おぉそうか。ほら七乃も言うのじゃ」
「………お嬢様がそこまで言うのであれば。私は張勲、真名は七乃です」
「ところで長門と焔耶。何故南陽に?」
「ん? いやぁ、そろそろ路銀も底を尽きそう だったから美羽の元で客将でもしようかと思ってたんだよ」
「成る程のぅ。ならやってもいいが、その代わりに条件があるのじゃ」
「条件?」
「うむ。まぁその事は城に戻って言うのじゃ」
「先程は真名を言えなかったな。儂の真名は零じゃ。受けとってくれ」
「ありがとうな零。俺は長門だ」
「こちらこそ。私は焔耶だ」
「さて、真名の交換も終わったところで条件をなんじゃが……妾達と鼠退治をしてほしいの じゃ」
「鼠退治……だと?」
「お、お嬢様。まさか………」
「そのまさかじゃ。妾は今が好機とみておる」
「………どういう事だ?」
俺は七乃に尋ねる。
「あ、はい。御覧の通り、お嬢様はまだ幼少のため政治の全てを理解しきれてません。そこへ自分の腹を満たす事しか考えてない文官の韓胤や武将の雷薄達がお嬢様を人質にして我々を脅しているのです」
昔も今と変わらんなぁ……。
「分かった。そういう鼠退治なら任せろや」
七乃は俺の言葉に涙を流した。
「ありがとうございます長門さん……」
「てかさ、美羽に忠誠を誓ってるのは七乃と零だけなのか?」
「……残念じゃが、儂と七乃以外は美羽様を暗殺するような輩だけじゃ」
零が俺に詳しく話す。
「そうか……。ならさ七乃、一か八かの賭けをしてみないか?」
「どんな賭けですか?」
俺は七乃に耳打ちをする。
「……まさに一か八かですね。ですがやってみる価値はありますね。やってみましょ うッ!!」
七乃は零と美羽に詳しく説明する。
二人も意気揚々として準備に取り掛かった。
「てか展開早くね?」
『それを言うな。by作者』
翌日、李豊、楊弘以外の文官、武官が緊急召集された。
内容は『袁術が病で倒れた。もって後、数日の命。袁術は後継者を決める』と使者が伝え、自分の腹を満たす事しか考えない武官や文官達はウキウキしながら集まった。
だが、それが彼等の命取りとなった。
「袁術様。ご気分は如何ですか?」
文官の舒邵が病のフリをしている美羽に尋ねる。(てかフリに気づいていない)
「うむ……周りが霞んでおる。どうやら妾はもう駄目なようじゃ」
「そんな事をおっしゃらないで下さい殿」
武将の梁綱が美羽を励ます。
「いや、妾の身体は妾が一番分かるのじゃ。だから死ぬ前にお主らに
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