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青い目のハイスクールクイーン
第四章
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れていた。
「皆ヲ知ルノハトテモイイコトデス」
「そうだね」
 俺も遂に折れて応えた。
「それじゃあコーヒーでも飲みながら」
「カフェデスネ」
「そうそう、それそれ」
 その言葉に頷く。こうして俺達はコーヒーを飲みながらクラスのことについて楽しく話をした。結局俺は伝えたいことは何も言えずに終わったのであった。

「それは残念だったな」
 俺は次の日学校の屋上で仲間達に話した。皆パンや牛乳を飲み食いしながら話をしている。これが誰かの家なら酒や煙草もあるけれど生憎ここは学校だ。流石にそれはまずかった。
 その中で最初にリーダーが言った。俺達は車座になって座って話をしていた。
「失敗か」
「ああ」
 俺はリーダーにそう答えた。
「参ったよ、本当に」
「まあそうなるだろうと思ったさ」
「わかってたんだ」
「ああ、何となくな」
 リーダーは俺に言う。言いながらカレーパンを食べている。
「彼女日本語たどたどしいからな」
「参ったよ、本当に」
 俺はまた言った。
「全然通じないんだよ、しかも肝心な時に」
「園田さんとか井川とかか」
「ああ」
 チビにも答えた。
「何で俺があいつ等の話をするんだか」
「納豆の話かね」
 チビは笑いながら言ってきた。井川は納豆が嫌いだが園田さんは納豆が好きだったりする。それで仇名が納豆女となっている。本人はそれを言うと怒りだすが。
「それだと」
「その話もしたよ」
 俺は口を尖らせて述べた。
「納豆の話もさ」
「ああ、彼女納豆食べるんだ」
 白はそれを聞いて目をぱちくりとさせてきた。
「一応食べるってさ」
「珍しいね、あれ苦手な人多いのに」
 日本人でも苦手な奴は多い。外国人なら余計にだ。あの臭いと糸を引いているのが嫌だというのだ。俺は結構好きだが嫌な奴はとことん嫌なものだ。
「美味いってさ」
 それは事実だ。あの淡白さがいい。
「そう言って食べてるぜ」
「ふうん、珍しいね」
「納豆の話で全部終わりなんだな」
 今度はノッポが尋ねてきた。尋ねる時に牛乳のストローから口を離す。
「結局は」
「彼女を送ってな。それでおしまい」
「何かのどかな終わりだな」
 ヒゲがそこまで聞いて感想を述べてきた。
「高校生らしいって言うのか?それって」
「そうなんだろうな」
 俺はまた憮然として言った。
「ホテルは何処に行こうかって考えていたのにさ」
「それはまた考え過ぎでしょ」
 弟が苦笑いを向けてきた。
「幾ら何でも」
「そうかな」
「そうだよ」
 他の六人の声が一度にやって来た。
「何だよ、ホテルって」
「高望みし過ぎだ」
「ちぇっ」
 俺はそれを聞いて思わず舌打ちした。
「駄目か、やっぱり」
「地道にいけ」
 リーダーがアドバイ
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