反董卓の章
第16話 「大丈夫――行ってくるよ」
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ね。
というか、わたしだって十分若いんだけど。
「孫呉の兵よ! ここが我らの名を示す場だ! 汝らの武威、天下に見せつけようぞ!」
「「「 オオオオオオッ!! 」」
さあ、かかっていらっしゃい!
―― 陳宮 side ――
「敵は驚き疑念を抱いておりますぞ! このまま先曲を大軍で押し込み、張遼殿の騎馬隊で撹乱! そのまま敵本陣の袁紹を討つのですぞ!」
ねねの読んだ通り、敵は様子見で陣容も横陣のまま。
出方を伺っているなら、こちらから先手を取って勢いをつけるのですぞ!
「……わかった。恋は孫策を叩く。霞は……」
「任せえ。袁術なんぞすぐ蹴散らしてやるわ!」
恋殿の力なら、五千程度の孫策軍などすぐに倒せるのですぞ。
問題はその後ろにいる劉備軍三万ですが……
孫策軍が敗走して中曲になだれ込めば、如何に強力な軍とて脆いものですぞ!
「恋、がんばる。みんなも頑張る。そうすれば……勝てる」
「はいですぞ! 張遼隊は機動力が売りであるなら、足止めにだけは気をつけるのですぞ!」
「わかっとるわ。袁術なんぞさっさと倒して、すぐ援軍にいったるさかい、待っといてや!」
ふふん。
恋殿ならばそんな暇など与えないのですぞ。
孫策軍も劉備軍も、ぜ〜んぶ恋殿が倒すのですぞ。
例え、関の扉すら壊したという男だとしても、恋殿にかかれば……
「ちんきゅー……いく」
「はいですぞ! でも、ねねの事はねねと呼んでくださいですぞ!」
「……ちんきゅーいく」
「れんどのぉ〜……」
あうあう……
「ちんきゅー……」
「わ、わかりましたぞ! 皆の者、このまま突撃ですぞー!」
「応っ! 皆気合いれぃ! 全軍、抜刀せいやー!」
張遼殿の怒号に剣を抜く兵たち。
「よっしゃあ! 全軍突撃! ボケども、全員いてこましたれー!」
「「「 オオオオオオオッ! 」」」
……野蛮ですぞ。
掛声はもっと恋殿のように穏やかに……
あ、あれ、恋殿?
いつの間にか恋殿は先陣切って、敵の方へ……
「ま、待ってください、恋殿! 置いて行かないで欲しいのですぞー!」
―― other side ――
「敵の先鋒、こちらの孫策軍、袁術軍とぶつかりました!」
「はじまった……?」
孔明の言葉に、劉備が思わず息を呑む。
虎牢関前の荒野は、水関のような切り立った崖の間に設置されたような狭い場所ではない。
大軍を擁しても十分に動き回れるような谷間であり、大軍を持ってしてぶつかることが出来る広さを持っていた。
ただ、洛陽に向かう方向にだけ巨大な城壁と、それを遮る関の
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