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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第215話】
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出すかのように目を細めていた。

 ……何かあるのだろうか?


「……うふふ、ヒルトくん。 変な話ごめんね?」


 茶目っ気たっぷりに舌を出し、笑顔になる楯無さんに面を食らいつつも――。


「ううん、構わないですよ。 ……機会があったらうちの妹にも聞いてみると良いですよ。 ……何か、ボロくそに言われそうな気がしないでもないですが」


 若干苦笑気味に伝えると、笑顔のままの楯無さんが――。


「そうね。 機会があったら貴方の妹さんにも話を窺うわね♪ ……じゃあヒルトくん、今日はありがとう♪ 今度こそ二学期にね〜♪」


 そう言って手を振り、通路の向こう側へと消えていく楯無さんを見送る。


「……楯無さん、妹いるのかな?」


 そう一人呟くと共に思い出すのは整備室にいた更識簪さん。

 ……名字も同じだし、やっぱり姉妹なんだろうか……?

 まあ聞いてみないとわからないが……。

 ふと通路に備わった時計を見ると、そろそろ昼時のいい時間だった。

 二人の関係も気になるが、腹が減っては何もできないからな。

 携帯を取り出し、さっき交換したばかりの理央に電話をかける。

 コール音が一回鳴ると、直ぐに繋がった――何気に取るのが速いな。


『も、もしもし……』

「おっす。 さっき言った通り昼食食べに行かないか?」

『お、ぉぅ……。 じ、じゃあ寮の食堂前で待ってるからな……』

「はいはーい。 じゃあ食堂前でな」


 そう言って通話を切ると、携帯をポケットに入れて足早に食堂へと向かった。

 ……何気に理央がいつもと違ってしおらしいのが気になったが――そんなこともあるだろうとあまり気にせずに考えるのを止めた。

 アリーナを出ると雨は止み、辺り一帯に夏の日差しが降り注いでいた。


「……湿気にこの暑さは最悪だな」


 じめじめした湿気と夏の暑さで滅入りそうになりながら、濡れた舗装路を駆け足で寮の食堂へと向かった。


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