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切り開く為の力
前の人生
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俺が倒れるのを見たあと、男は院長に電話をしようとしてる子供を見つけて
「おい!ガキィ……だぁれに電話してるのかなぁ?」
男はそのまま、子供に歩いていくのを見えた。
(クソっ!クソォォォ!)
俺は自分にヘドが出た。
(動け!動け!!動きやがれェェェェェ!!!!!)
男は子供の前に立ち、ナイフを振り上げて、
「恨むなら、自分の不幸を恨んでね♪」
「ヒッ、い、いや、助け……て」
「うん、無理♪」
ナイフで切りかかる瞬間
「ガァァァァァッ!!!」

バキバキッ!

俺は後ろから物干し竿で力の限り右に振り払った。
「グフゥッ!?」
男は右に吹き飛び、壁に当たった。
「早く来い!」
子供は頷きこっちに来た。
そして、俺の腕にしがみついて泣き始めた。
俺は子供の頭を撫でようとして、

バシャンッ!

そのまま倒れた。
(アレ?おかしいな?力が入らねぇ……)
それもそのはずだった……
俺の今立っていた所が自分の血で池みたいになっていた。
(……アイツは?)
顔を上にあげると、男は気絶したらしい。
「……良かった」
「兄ちゃん?」
子供がさっきから俺を揺らしていた。
「すまねぇな……大丈夫…か?」
子供はウンウンと頷いている。
「それは……良かった…カハッ!」
「!兄ちゃん!?」
子供が泣いている……廊下から仲間達が来た。
「おい、何があったんだ!?」
「しっかりしろ!一輝!」
「すまねぇな、もう無理みたいだ……」
「ふざけないでよ!ねぇ霧瀬!」
みんな……泣き始めた……
俺は最後の力を振り絞って、泣きながら
「カハッ………泣くな……よ……笑っ……て……くれよ……」
少し笑って、そう言った。
その言葉でみんなは涙を流しながら笑ってくれた。
(あ…り……が…とう……」
思った事を口でいってたのか、周りのみんなは笑顔のままさらに泣き出した。
「ねぇ、一輝?」
俺の顔の前に孤児院でいつも一緒にいる銀髪の女が言ってきた。
もう喋れない……
口パクで言う
ーーどうした?ーー
その言葉が伝わったのか銀髪の女は
「私ね、あなたのことがーーー」
(すまねぇな、もう聞こえねぇや………)
銀髪の女が顔を近づけてきて、俺は生涯を終えた。

ーーーー

そして、今現在に至る。
「だから、貴様は転生はしたくないのか?」
「いや、それなら生き返りたいが……何でだ?」
「それはのぉ……」
目の前の男は少し俯いて答えた。
「本当は、あんな事件なんて起こらないはずなんじゃよ」
「?どう言うことだ?」
「儂のミスで捕まえていた悪魔を地上に逃がしてしまっての、そやつは人の心の闇に寄生してその寄生した物を操るのじゃ」
「それで、その悪魔が孤児院に襲ってきたと……」
「そう言う
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