一部 高校一年
風間ファミリー
8話 ドイツから来た転入生
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「まぁ、モモ先輩に変わって説明するとだな、普段の生活の中でさりげなくモモ先輩が気弾を飛ばして、それを無意識で避ける訓練だ。今も、モモ先輩が大和をいじりながら足に向かって気弾を飛ばしたぞ。ワン子の中に考えない戦闘回路を作る修行なんだ」
「へぇ、凄すぎていまいちピンと来ないけどワン子には合ってそうだね。でも、師範代の修行って川神院がやるんじゃないの?」
「それはな、「今度こそ私が言うぞ」・・・はいはい」
なぜか説明したかったらしく、モモ先輩は会話に無理やり割り込んできた。
「私とじじいとルー師範代で決めたんだ。私たちに見抜けなかった才能を見抜いたのは龍斗だから、意見を求めようってな」
「それで、決めた修行のうちの一つがこれってわけだ。もちろん師範代になるための身体能力強化や技の修行はルー師範代が、精神の修行は鉄心さんが、気のコントロールはモモ先輩が担当してるから、これは+αみたいなもんだな」
「そういえばさ、今日転入生が来る日だよな」
「ああ、お前ら女か男で賭けてたな。キャップは今日の朝まで賭けを受け付けるって飛び出してったし、ガクトは寝坊、京は朝練、ゲンさんはいつもどおり一人で登校か。今日は本当にメンバーが少ないな」
「ゲンさんは相変わらずワン子にしかデレないしな、ワン子達はあれから進展とかしたのか?」
「ふぇ? な、何もないわよ」
ワン子はまだこういう話題に慣れていないらしく、大和の唐突な質問に顔を真っ赤にさせた。
「まぁ、ワン子達だしな。ピュアなんだろ、あんまいじめてやるなよ。そろそろ学校行かないと遅刻だし、とっとと行こうぜ」
「そうだね、遅刻すると梅先生の鞭が飛んでくるし」
一行は少し早足で変態橋をあとにし、川神学園へ急いだ。
川神学園 F組教室
「それでは転校生を紹介するぞ! 入りたまえ」
「グーテン・モルゲン」
見た目、五十半ばくらいの白人の男性が軍服姿で入ってきた。
ざわ ざわ ざわ ざわ 明らかに変な転校生にクラス中がざわめく
「え? 高一にしては少し老けてない?」
ワンコが素っ頓狂な疑問を口にする。
「いや、突っ込むとこはそこじゃねーだろ。てか、なんでフランクさんがいるんだ? まさか転校生って・・・」
「おお、龍斗くんじゃないか。ひさしぶりだね、元気そうでなによりだ」
「お久しぶりです。フランク中将もお元気そうで」
「何だ黒月、知り合いか?」
「はい、昔ドイツで色々ありまして。それで、フランク中将、クリスは?」
「彼には昔世話になってね。クリスもじきに着くだろう、娘は時間に正確だ」
フランク中将が窓の外を指差した。
「・・・・・・? げっ!? あいつは・・・」
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