一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
7話 勇往邁進
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ワン子(一子)!!」」」」」」」
「ありがとう!! みんな!! これからも、師範代目指して勇往邁進するわ!!」
しばらく盛り上がっていると、キャップが花火をすると言い張り、ジャンケンで負けた龍斗と百代が買いに行くことになった。その帰り道の途中、急に百代が話があると言い、二人は河原の前で立ち止まった。
「どうしたんですか? モモ先輩、急に話だなんて。」
「いや、お前がワン子に修行をつけてくれたんだろ。どんな修行したらお前の髪はそんなに伸びるのかと思ってな」
「それは企業秘密です」
「まぁ、それはいい。今回のワン子のことで川神院を代表して、いや、私個人としても礼が言いたくてな。私が未熟なばっかりにワンコの夢を潰すところだった。 本当にありがとう」
「そのことですか。自己満足かもしれなかったので、お礼を言われるようなことをしたつもりはないんですが、まぁ、その言葉はありがたく受け取っておきます。俺は才能を見つけて、もったいないと思ったのも事実です。でも、俺が協力したのは絶望に打ちのめされてなお、折ることのできない夢があいつにもあったからです。同じ夢を持つものとして夢が潰えるところを見たくなかったんです。そして、あいつは夢を叶えた。そんなワン子を見て、俺もそろそろ自分の夢にケリをつけようという決心がつきました。来年の夏までに絶対に先輩を倒しますんで」
「そうか。お前との戦い、楽しみにしているぞ」
百代が嬉しそうにニヤリと笑う。
「何で俺が打倒モモ先輩を掲げてるか、それを言ってませんでしたよね」
「ああ、そういえばそうだな。私は挑んでくる理由なんて気にしないからな。」
「はは、モモ先輩らしいですね。・・・・・・小さい頃の約束なんです。俺が弱いばっかりに傷つけてしまった女の子との。『誰よりも強くなって、また会いに行く』その約束のために俺は今日まで強くなりました。でも正直不安だったんです。強くなることがじゃありません、本当にその子は約束を覚えていて会えるのかが不安だったんです。情けない話ですがね。でも、ワンコを見ていたらそんな不安は吹っ飛びました。俺は俺の今できることをすればいいんだ、今はそれだけを考えようって思えました。だから、俺はモモ先輩を倒します。今度こそ、必ず」
「覚悟のきまったいい表情だ。だが、私も負ける気はしないがな」
百代は挑発的な表情でそう言うと、先に歩き出した。
「遅いぞ!!」
「悪かったな、キャップ。さぁ、やろうか」
「よっしゃー!! 打ち上げるぜ!!」
さっそくガクトとキャップは打ち上げ花火の用意に取り掛かった。モロや大和、京などは普通の花火をやっており、百代と龍斗はねずみ花火を投げ合うという危険な遊びを興じていた。
そんな中、ワン子
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ