一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
7話 勇往邁進
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しているように見えるんだ。当たり前か
「どうなってるの? ワン子の攻撃はそこまで速くないのにモモ先輩がガードし損ねてる」
京が疑問を口にする。
「あれが、開花したワン子の才能だよ。避けようとしても体が動かない。そんな人体の死角に攻撃を放ってるんだ。あいつは元々感覚が凄まじく鋭かった。だから無意識のうちに相手の避けられない攻撃が分かっっていたし、いち早く危険を察知する事ができた。ただ、問題だったのが、あいつは基礎に重きを置いてきたため、戦闘経験が足りなかったことだ。避けられないであろう場所が無意識で分かっても、そこを狙うのに最適な攻撃手段や察知した危険に対する最適な回避方法が分かっていない。
だから、この修行で組手だけをひたすらした。元々、ルー師範代の修行で身体能力は格段に上がっていたから無駄をなくしてやればワン子のパフォーマンスは限りなく上昇するしな」
「よく、そんなことがわかったね。」
「俺だって気づいたのは球技会の時だよ。それに才能があってもこの修行を乗り越えるだけの体力が普通ないからな。今までずっと努力し続けてきたワン子だからこそだよ」
「それにしても、ワン子の方が今んとこ押してないか?」
「今の所はな、そろそろ・・・」
「うぁっ!!」
ワン子が百代の攻撃をくらって吹っ飛ばされた。
「なかなか面白い攻撃だったが、もう私には効かないぞ。どうする、ワン子」
「はぁ、はぁ、まだ、はぁ、よ」
徐々に、攻撃に慣れてきた百代に一子が押され始めた。
「うん、安定の化物具合だな。普通慣れることなんてないのに、あの身体能力で無理やり体の別の筋肉を動かして避けてやがる。しかも、ワン子の危機察知能力を逆手にとった気のフェイントでワン子を自分から拳に飛び込ませやがった。」
「そんな、ワン子の技がそんなにあっさり破れちゃったらマズイじゃない!!」
「落ち着け、モロ。ここまでは予想通りだ。こっからモモ先輩にもう一泡吹いてもらう。」
ここでワン子はそばに置いてあった薙刀を拾い構えた。
「ほう、薙刀を使うか。だがな、それは悪手だぞ!」
モモ先輩は再び拳の連打を放つ。ワン子も懸命に薙刀でいなしていくが、さっきよりも早い段階でいなし損ね、薙刀が後ろに飛んでしまう。その衝撃で辺りに砂埃が舞う。
「くあっ!!」
ワン子はそのまま強烈な一撃をくらい崩れ落ちそうになる。
「・・・・・・・・・まだよ、まだ・・・やれるわ」
ワン子は意識が飛びそうになりながらもまだ構えを崩さない。
「ワン子、これで終わりだ。行くぞ!!」
百代は止めを差しに一気に距離を詰めようとするが、ワン子も同時にバックステップをし、砂埃の中に身を隠した。
「そんな目くら
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