一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
7話 勇往邁進
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「はい!! お姉様、いえ、川神百代!! 一人の武術家として決闘を挑むわ!!」
「・・・分かった。ワン子、お前がどういうつもりで決闘を申し込んだのかは悪いが、私には分からない。だが、一人の武術家として戦いを挑まれた以上、姉妹なんて関係ない。全力で行くぞ!!」
「望むところよ!!」
「それでは、これより決闘を行う。 東方 川神一子!!」
「はい!!」
「西方 川神百代!!」
「ああ!」
「両者、いざ尋常に はじめ!!」
「川神流無双正拳突き!!!」
あまたの挑戦者たちを一撃で葬ってきた突きがワン子めがけて放たれた。だが、当たったのはワン子の拳だった。
「くっ、なに!!」
ワン子は百代の無双正拳突きに対しカウンターを決めたのだ。これには百代も驚き、もろにダメージを喰らい、体勢が崩れた。そこにワン子が猛追をかける。百代はこれを避けようとするが、何故か体が反応せず、またしてももろにくらってしまう。
「ワン子、お前いったい・・・」
百代が瞬間回復をしながら体勢を立て直す。この瞬間回復こそ武神たる所以にして、未だ崩されたことのない最強の防御であり、弱点ともいえる。
「本気で来て!!・・・アタシの今までの努力は無駄じゃなかったってことを証明してみせるわ!!!」
ワン子の言葉が届いたからか、ワン子を強者と認めたのか、今までずっと厳しい表情だった百代の顔が戦いを楽しんでいる時の表情に変わっていく。そしてそれに呼応して気も膨れ上がっていく。
「・・・・・・どうなっておるんじゃ、これは」
つい、一ヶ月前に才能がないと自分が宣言した者がたった一ヶ月で武神に攻撃を二度も当てた。この事実に鉄心も驚きを隠せなかった。
「すまないな、ワン子。お前を見くびっていたようだ。行くぞ!!」
さっきよりもずっと速く、鋭い突きが放たれた。カウンターを打つ余裕はなくなったがワン子はそれさえ避けた。
「ほう、今のも避けるか。ならこれはどうだ!!」
百代は今度は拳を機関銃のように連射してきた。一子はそれを両手を使い、いなしながら避けていく。だが、
「っくぅっ!!」
流石に避けきれず一撃を喰らってしまった。
「当たる瞬間に背後に飛んで衝撃を逃がしたか。やるな」
「まだまだ、これからよ!!」
今まで避けてばかりだった一子が初めて攻撃に出た。ワン子は左右に流れるように移動しながら、百代に近づきケリを放つ。
「くっ!!」
百夜はかろうじて防御するが、少しくらってしまう。
「ワン子のやつ、めちゃくちゃ強くなってるじゃねーか」
みんな目の前で起こっている現状に、信じられないという表情をしている。まあ、あのモモ先輩とワン子が対等な勝負を
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