一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
6話 挫折と呪い
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もらえるのかな? アタシ、怖いの、ここまでやってきたことが無駄になるのが。努力なんてなかったことと同じになるのが…あ、ごめんね、こんな弱音吐いちゃって、せっかく手伝ってくれてるのに」
「お前が例え認めてもらえなかったとしても、お前の中の努力は無駄になるのか? お前のなかったことになるのか? ちげえだろ、お前の今までの努力はお前の体に、心に刻み込まれてるだろ。壁にぶち当たっても諦めない心を支えてきたのはなんだ? 今まで努力してこれたっていう自信だろ? 辛い時でも体が応えてくれるのはなんでだ? 今までのお前の努力が力をくれるんだろ? 今まで応えてきてくれたもんを信じてやれよ。そうすりゃ大丈夫だ。な?」
たとえ認められなかったとしてもなんて言うべきじゃねーのは分かってるが言わずにはいられなかった。
「・・・うん。ありがとう、たっちゃん!! 不安が飛んだわ」
「そうか、なら飯にすんぞ」
「うん!!」
―修行四十日目―
たっちゃんと話してから不思議と不安はなくなり、今一番あたしの中に溢れている感情は感謝だった。私にお姉様に近づける道を与えてくれたことへの感謝、今まで努力を苦とせずして来れたことへの感謝、そんなあたしのバカみたいな修行についてきてくれた体に対する感謝、そして、風間ファミリーに、たっちゃんに会えたことへの感謝。そんな感謝の気持ちを込めて私は薙刀を振るう。
ヒュンッ!!
今までとは違う、どれだけ振っても力が湧き出る感じ、これならいけるわ!!
―修行最終日―
「オオ、これほどまで実力が上がっているとハ。思っていた以上だヨ一子」
「私を支えてくれた全てに感謝してますから」
「ソウカ、自力でその境地にたどり着いたか、これなら私が心配することはなさそうだネ。今日は明日に備えて休みなサイ。」
「オッス!!」
「源くん、一子のことを支えてくれてありがとうネ」
「いえ、俺は何もしてないんで」
「イヤ、君の功績は大きいヨ、一子一人じゃ、ここまで来るのは無理だっタ。本当にありがとウ」
「あたしからもお礼を言わなくちゃね、この十五日間だけじゃない今までずっと支えてくれてありがとう」
「おう、頑張れよ、一子」
「うん、夢に向かって勇往邁進よ!!」
そして、試合の日は訪れた。
遡ること ―修行三十日目―
「今日から、ワンコが山篭りとはな。しかもゲンもついていくとは」
ガクトの言葉取り、金曜集会にはワン子とゲンさんの姿がない。
「二週間とは言え、全く会えないのは寂しいよね」
「しょうがないさ、ワン子だって自分の夢があるんだ。というわけで、俺は前に話してた通り奄美大島に行くぜ!!」
「私はちょっと海外の相手と戦ってく
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