第八十三話 踊らされる者
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ドフレームがマガノシラホコを射出し、レッドフレーム改はそのワイヤー部を掴み引っ張られる。ロウと8は何とか間一髪の所で爆発から逃れた。
「悪い、助かったぜ……」
『気にするでない。此処でそちに死なれては我としても色々と困るのでな』
とりあえず難を逃れたとはいえ予想外の苦戦にロウ達は苦い顔をしつつ、状況を好転させるための要素を探そうとする。
「しっかし、こりゃやばいんじゃね……?偽者と本物の区別がつかねえんじゃ話にならねえぞ」
『ならこうするまでだ』
そう言って動いたのはサーペントテールの叢雲劾である。タクティカルアームズIIに装備されているガトリングフォームで周囲に弾雨を降らせた。一発の威力が低い弾丸であっても広範囲にばら撒けばダミーバルーン程度ならあっさりと破壊できる。
(やべえな……流石に厄介だ。良くも悪くも有名な奴らがそろってるだけの事はあるぜ……こうもあっさりと対策を練ってくるなんてよ。時間を稼ぐにはまだ足りねえだろうし――――)
ダナは自分の置かれている立場がそれほどよくない事を理解する。元々奇襲を仕掛ける時点で色々と不足していることは自覚していたのだがやはり推測と理解では感じ方は違うものだ。
『ま、元々デュランダルの奴を利用するつもりだったんだし……こんなもんでも問題ないかね?』
口元に歪んだ笑みを見せながらそう考えなおす。ダナにとっては所詮この任務もデュランダルを利用するための一つに過ぎない。自身が楽しむことの出来る戦場を大量に生み出すために、ここで自分たちが奮闘することで議長に勝利されてデスティニープランを実行されては困るのだ。その為に適度な所でデュランダル議長にはご退場願わねばならない。
(その際には俺が直接ネロブリッツで潰す気だったが……予定変更だ。こいつらに頑張ってもらおうじゃない)
彼らに勝たれても困るが、かと言ってあっさりと負けてもらっても困る。理想は痛み分け――――最悪特攻でもしてもらって議長だけでも仕留めてもらいたい所だが流石にそれは都合の良い考えだ。ならば議長を殺せる機会を逃さないようにする為に色々と画策する必要があるだろう。
『さて、そうと決まればこいつらと心中する気もねえし、早い所逃げるとしますかね?』
一応は味方であるゲルググが敵を近づけないようにアームドバスターで実弾砲を放つが、ゴールドフレームはそれらの攻撃を躱して懐に入り込み、トツカノツルギによって撃破する。
ブルーフレームの方もタクティカルアームズIIによって強行偵察型ジンに似たザクを切り裂いていた。その様子を見ながらダナは自分の願望を叶えるために、それらの味方の撃破されていく状況を無視して勝手に撤退するのであった。
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