第八十三話 踊らされる者
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し合いながらロウは尋ねる。
「何で、そんな事を……ダミーバルーンなんて、見えてなんぼのもんだろうにッ……!?」
『だが、テメエはそれに騙された。一見万能な兵器でも所詮は人間の道具だ。完璧な代物じゃねえ。ミラージュコロイドを知ってるやつならこうやって見つけることも可能だろ?俺はミラージュコロイドをよく使うから同様に弱点も理解してんだよ――――んじゃあ、長引かせる気もないしこれで終わりだ』
つまりはこういったロウのような存在に対するセンサーへの対策だという。そして無駄話は終わりだといった風に空いている右腕のアームでロウのレッドフレーム改のコックピットごと潰そうとする。
『そうはさせん』
横合いから放たれるガトリング砲の連射。喰らった所で大したダメージにはならないだろうと思うが戦闘はこの一戦だけではない事を理解しているダナはすぐに距離を取って攻撃を躱す。
『なるほど、一つの道具をよく使う人間はその道具の理解も深い。同意しよう――――そして、それは我も同様であるという事を理解するがよい』
逃げた先でミラージュコロイドを展開してもう一度隠れようとしたその瞬間を狙って、後ろからツムハノタチでネロブリッツの背面部を切り裂こうとしてゴールドフレーム天ミナが現れる。ミラージュコロイドを使用している兵器であればその弱点の一つに使用するタイミングでの無防備さもあげられるとミナは思っている。
起動時の際、どうしても痕跡を残さないようにする為に慣性に頼った動きになりがちな為だ。動く方角と速度が分かってしまえば狙いを定めることは決して難しくはない。
『チッ!』
だが、ダナは舌打ちしつつも使っていないもう一方の大型のアームを利用してAMBACによる回避を行う。結果、ギリギリではあったがツムハノタチを躱した。リーチが短いツムハノタチは捉えることが出来ず、追撃を六連ランチャーについたクローで迎撃してそのままミラージュコロイドによって逃れた。
『そぉら、死にな!』
『スニップ、貴様何を!?』
スラスターではなくアームなどを使って距離を取ったダナは再びセンサーによって位置を探ろうとしたロウが最も厄介だと判断してレッドフレーム改に狙いを定める。ネロブリッツ同様にミラージュコロイドで隠れていた味方であるはずのゲルググを掴んで投げつけたのだ。
「ヤロウッ!味方を盾に!?」
ガーベラ・ストレートとタイガー・ピアスを抜いて向かってきたゲルググを止めるように斬りつけたが、それと同時にネロブリッツは味方機ごと巻き込む気で六連ランチャーを放った。
《避けろ、誘爆するぞ!》
『掴まれ!』
六連ランチャーの攻撃とそれに命中して誘爆を起こすであろうゲルググを前に8が警告する。それを助けるためにミナのゴール
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