第八十三話 踊らされる者
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プの二種類の機体である。
突然の攻撃によって落とされた艦の数はロウが戦域にMSで出撃して見る限り思っていたよりも少ない。
所構わず艦隊を蹴散らすように攻撃を仕掛けてきたのかと思いきや、一回目の攻撃で大規模に動くのではなく、小規模の攻撃を仕掛けることで奇襲のうまみを無くさず、継続してミラージュコロイドを使ってくる気のようだ。
「へッ、だがお生憎様……8!」
《おうよ!》
ロウが8に命令してセンサーを起動させる。彼の乗るレッドフレーム改はこれまでの技術の集約であり、センサー類もそれに対応したものである。無論、ロウ自身には使いこなせない武装が多数存在しているが、そのあたりは疑似人格コンピューターである8を使う事で補う。
ここで突然だが、ロウが関わった機体の一つにアウトフレームDと呼ばれる機体が存在する。現在はジェス・リブルと呼ばれる人物の愛機であり、彼の機体はミラージュコロイドで隠れた相手すらも見通すカメラをもった機体だ。無論、それはアウトフレームDのカメラやジェスの観察眼があってこそ成立するものだが、一時期そのジェスと行動を共にし、サポートしていた8にとってはタクティカルアームズIILに搭載されているセンサーも合わさり、ミラージュコロイドで隠れた敵のある程度の位置を探る事なら可能であった。
《居たぞ、右上だ!》
「それだけわかりゃあ十分よォ!」
隊長機と思わしき機体であるネロブリッツの影のいる場所を8が発見する。そしてロウは位置がわかったというのであれば十分だとばかりにタクティカルアームズIILをアローフォームに変更して構える。
「いっけぇ――――!!」
『何!?場所がばれてるだと!――――――――なんてな、その位予想してたぜ』
アローフォームで発射された自在な軌道が可能なビームがミラージュコロイドで身を隠していた機体を貫いた。しかし、それと同時にレッドフレーム改の後ろから突如現れたネロブリッツのアームが捕らえようと伸びる。
「な!?8!どういうことだ!」
《ダミーだ!》
後ろから伸びてきたネロブリッツの巨大アームをタクティカルアームズIILのソードフォームで受け止める。機体ごと挟み込もうとしたネロブリッツのアームはギリギリの所で大剣に防がれてしまった。
『残念、お前さんが撃ち抜いたのはただの偽者だっていうことだ。コロイド粒子さえつけときゃあ偽者でも消えるからな。流石に消えてる機体でどれが本物かまでは区別つかねえだろ?』
レッドフレーム改がアローフォームで撃ち抜いたのはネロブリッツの武装の一つであるダミーバルーンをミラージュコロイドで見えなくしていたものだという。鍔迫り合いの様に互いに押
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