第47話 子供は大人の裏まで見ている
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顔こそ判別がつかない。体つきも男なのか女なのかはっきりしない。が、髪は見る事が出来た。何所か薄汚れた茶色の髪で根元から後ろに束ねている。
相当手入れをしていないのだろう、所々枝毛が目立っている。
(まさか……な)
銀時の中に一つの答えが浮かんだ。だが、すぐにそれを撤回した。現実的に有り得ない答えだったからだ。その答えをすぐに放り捨てた後、持っていた機械を桂に返した。
「ま、要するに俺のファンとか何かだろうな? とりあえず注意して置く事にするさ」
「うむ、俺の方でも何か情報が掴め次第お前に連絡する」
話は以上だった。話し終えた後、桂はそそくさと退散し、再び銀時一人となった。
これで再び堕落タイムへと誘えるかと思ったのだが、時計を見ると、既に昼の12時を差していた。今から行かないとこの後の授業参観に間に合わなくなる。
「覚えてろよ、ヅラ」
呟くように一言言ってのけた後、玄関へと向う。
ヌッと、外から顔を覗かせるかの様に桂がこっちを見てきた。結構不気味な光景だったりする。
「な、何だよ?」
「もう一度言うぞ。ヅラじゃない、桂だ!」
どうやらそれだけを言う為に戻って来たようだ。ハッキリ言ってはた迷惑この上ないと言える。
***
場所は変わり、此処寺子屋では現在授業参観の真っ最中であった。教室には生徒達の親と思われる大人達が後ろで授業風景を見学している。
そして、その中にはご存知江戸の治安を守ってくれている武装警察真選組の姿もあった。
更にその真選組にお世話になっている守護騎士達も揃って見学に来ている。
が、何故かその中にシグナムの姿はなかった。
「シグナムさん、どうかしたの?」
「何でも、病院に行くとか言うとったでぇ?」
「何だよアイツ、風邪でも引いたのか?」
大体の人がそう予想するのだが、真相は冒頭で示されている通りだったりする。
まぁ、大勢の人の前であんなファンキーな髪型を見られるのは騎士として恥ずべき事なのであろう。
其処はそっとしておいて上げて欲しかったりする。
「それにしても、真選組の人たち全員で来るって凄いねぇ」
「せやなぁ、しかも制服姿やから皆気合入っとるなぁ」
チラリと後ろを見る。すると其処では真選組の面子が場所を確保しようと所構わず刀を振り回している。しかも、その中で土方の口から「士道不覚悟」とか「切腹」とか危なっかしい発言がちらほら聞こえて来る。
これでも本当に江戸の治安を守っているのだから疑わしく思えてしまっても言い訳できない。
「そう言えば、なのはちゃんのとこは銀ちゃんが来るんかぁ?」
「そうだよ。昨日そう言っておいたから多分来るとは思うけど……」
噂をすれば、であった。
教室に一際堕落しきった顔の銀時
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