第47話 子供は大人の裏まで見ている
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暇だし〜、折角だから付き合ってやっても良いぜ〜」
「本当!? わぁいやったぁ!」
年相応な感じで諸手を挙げて喜ぶなのは。こういう所はまだお子様だったりする。
「明日だからね、絶対に忘れないでよね!」
「へいへい、分かりましたよ。そんじゃま、疲れたし飯食ってとっとと寝ようぜ」
上手い具合に危機回避をしてのけた銀時だったりした。まぁ、不満たらたらな新八と神楽だったりしたが、なのはに罪はないし、それに明日の授業参観に差し支えがあっては仕方ないので此処は少々不満だが胸の内に閉まって置く事にした。
それが大人の対応なのである。
***
翌日の朝、なのはは早々に寺子屋へと向かい、新八と神楽は相も変わらず付近の捜索へと乗り出した。
んで、我等が銀時はと言うと………
「あ〜〜〜、だりぃ〜〜〜〜」
これである。
まぁ、要するにだらけきっていたのだ。これも普段どおりの銀時と言えばそうなのだが、今日だけはだらけきる訳にはいかない。
例の授業参観は午後の授業でだ、まだ時間はある。なのでその時間までしっかりだらけきろうと計画していたのである。
が、世の中そうは問屋が卸さないのが世の常だったりする。
「御免下さ〜い、桂で〜す」
「……」
玄関の戸を叩きながら名乗る声。間違いなくヅラこと桂の声であった。
が、銀時は無視する事にした。下手に相手してたら確実にこっちが疲れるからだ。
しかし、玄関に居るヅラは一向に帰る気配を見せず、仕切りに戸を叩き続けている。
はっきり言って鬱陶しい事山の如しであった。
「ちっ……」
流石に鬱陶しかったので追っ払おうと銀時は玄関へと駆け寄る。そして、不満気な顔を隠すような素振りを見せずそのままの表情で戸を開いた。
「おぉ、やっと出てくれたか銀時」
「銀さんは今いらっしゃいません。直ちにお帰り下さいこの野郎!」
「いや、目の前に居るではないか。冗談は止せ銀時」
「いねぇ、っつてんだろ? 今度しつこく戸を叩いたら警察呼ぶぞコラァ!」
そう言って戸を閉めようとする。が、その戸を桂はガッチリと掴んで止めに入った。
「待て銀時! せめて俺の話を聞いてからだらけてくれ!」
「離せゴラァ! てめぇ、国を変えるとか抜かしてた癖に今度は家宅侵入ですかぁ? お巡りさぁぁぁん! 此処に犯罪者が居ますよぉぉぉ!」
片や、必死に戸を閉めようとする銀時。そして片や、その戸を押し開こうとする桂。双方の一歩も譲らぬ空しい戦いが其処に展開していた。
が、此処で銀時が折れたのか戸をゆっくりと押し開ける。
「わぁったよ。聞いてやるから言い終わったらとっとと帰れよな」
「流石は銀時だ。ではお邪魔するとしよう」
「おい、図々しいにも程があるぞヅラ!」
「ヅラ
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