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駄目親父としっかり娘の珍道中
第47話 子供は大人の裏まで見ている
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 時刻は丁度江戸でも有名な三馬鹿トリオが寺子屋にて学業に勤しんでいる頃、銀時は一人で居た。
 と、言うのも今回の依頼でもある地上げ屋とドリフト星との関連を探る為にであった。
 と、言うのは実は建前であり、一人である事を良い事に近くのパチンコ店にて遊びに来たのであった。
 今回は銀時の上に勝利の女神が微笑むだろう、と思っていたのだ。
 が、そんな世迷い言をする様な人間に純粋な心を持つ勝利の女神が微笑む筈もなく、パチンコ店からふらふらと出てきた際の銀時の体には、微塵も生気が感じられなかったのであった。
「すっからかんだ……折角あいつが隠していた隠し財産を探し当てて一山当てようと企んでたってのに……一気に無一文になっちまった」
 真っ青になりながらも何所か重要そうな言葉を放った銀時。そう、普段から金のない銀時が軍資金を手に入れたには訳がある。





 それは昨夜の事、何時もの様に夕飯を食べて風呂にも入り、歯も磨き終わった丁度その頃だったりする。
「さぁてと、飯も食ったし風呂も入ったし、お前は明日も寺子屋なんだからさっさと寝ろよ」
「うん、おやすみ〜」
 そんなこんなでなのはを寝かせた後、銀時は一人で椅子に座り夜恒例のジャンプ朗読に勤しもうとしていたのであった。
 だが、そんな時、突如一部の床が腐食していたが為に陥落し、その際に椅子の足の内一部を巻き込んでしまったのだ。
 四本足で車輪つき、そして支柱が一本の椅子でそんな事になればどうなるかは予想はつくだろうが、ものの見事に銀時は顔面から崩れ落ちてしまったのであった。
「な、何だよこの仕打ちは……もしかして江戸の神様がさっさと寝ろって囁いてるってかぁ? 悪いがガキは寝る時間だが大人はまだまだ起きていられる時間だってのに……ん?」
 ぶつぶつ文句を言っていた銀時であったが、ふと砕けた床の隙間から覗く何かに気付いた。それは一枚の封筒であった。
 手を伸ばしてそれを取ってみると、案外分厚い。それにズッシリと重かった。
 一体何が入っているのだろうか?
 ドキドキとワクワクとちょっぴり不安を胸に封筒の封を開く。すると其処には封筒の中一杯に札束が収められていたではないか!
「こ、これはまさか……なのはの隠し財産!!!」
 思わずハッとなり口を塞いだ。折角見つけた大金を持ち主に奪い返されては元も子もない。それに、これを元手にしてパチンコをやり何倍にも膨れ上がらせれば問題ない筈なのだ。
 結果的にプラマイゼロどころか+だらけで生活にも潤いが出ると言う物だ。
 そんな風に微笑みながら銀時はその封筒をそっと自分の懐に閉まったのであった。




 とまぁそんな訳で後先考えずに懐に仕舞いこんだ軍資金を手にパチンコ店にやってきた銀時。だが、結果として
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