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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
龍を全然使わない龍使いシャインの奮闘記・14冊目
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事件の中心人物にしてチート能力者。それが誰なのか、完全に行き詰まっていた。

時間が無い。もうすぐ闇の書防衛システムが完全に目覚める。無論この町の総力をあげればあれを抑え込んで原作よろしくアルカンシェルで吹き飛ばすことも可能だが、今回はそうはいかない。今現在この町に顕現している魑魅魍魎共は倒しても倒してもどこからか湧いて出てくる。それはつまり残滓を消滅させても”また出てくる”ということだ。下手をすれば宇宙空間で再構成されてアースラが危なくなってしまう危険性もある。

だから何としても大本を断たなければいけないのだ。なのに・・・

「駄目だ!分かりっこねぇだろどう考えても!」
「何だ犯人捜しか?情報は集めたのか?」

俺の独り言に反応したクルト君が話しかけてくる。俺の言葉に散らばる断片的な情報を基に話の内容を予測できたらしい。そんなクルト君に不貞腐れながら返事を返す。

「集めたさ・・・そりゃもうこの町の隅から隅までね。今でも集めてる」
「なら前情報は万全じゃねえか」
「んなこと言っても・・・どんなに条件絞っても人数が100人超えてんのに見つかるかよ!確率に直せば1パーセント以下だぜ!?」

こいつ他人事だと思って!とちょっと声を荒げて言い返してしまった訳だが――ーこれが結果オーライだった。


「発想を逆転させろ。”沢山の中から1人を見つけ出す”のではなく、”1人だけ違う奴がいる”んだろ?そしてお前は町中の情報を一度調べた。なら、もうお前の中に答えがあるはずだ」


・・・”一人だけ、違う奴がいる”?

沢山の内から抽出するのではなく、間違い探し?


俺の脳裏にロジックと言う名のラインが奔った。


   理想を現実に変える能力    性別、外見的特徴不明     目立つ人間ではない
       原作の存在する人物である可能性      この町にいる
 能力の暴走      介在した供給源    推定9歳       世界観
      キャラの年齢と年齢別のイベントは一致       平行世界
    原作とのズレ      きっかけ      思念集合体      情緒不安定 
  実体化する残滓      許容範囲     チート能力者      法則性
    

「・・・整理、するか」

まず”理想を現実に変える能力”と結びつくのは・・・”能力の暴走”だ。司書の言葉のまんまだ。そしてその原因として”情緒不安定”が結びつく。

では、これらが結びついた結果起きたのは?証拠があるわけではないが”実体化する残滓”がそれに当たるとみて間違いないだろう。ならば順接的に”思念集合体”は”能力の暴走”とも結びつく。

だが実体化には”介在した供給源”が無ければ成立しえない。
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