フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第七十話 総力戦
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れに、もう報酬受け取っちまったんだからやらないなんて腰抜けたこと言わないよな?」
腰抜けを強調して言うとモーティマーは憤怒の表情を浮かべながらも口を噤んだ。プライドの高いやつほどコントロールしやすいよな、とルシフェルはそんなモーティマーのことを見ながらそんなことを呟く。もちろん心の中で、だ。口にした日には戦争なんてことになりかねない。
「(いや、でも、そっちの方が面白いよな)」
ソレイユというバグ級の強さを持つプレイヤーもいるわけだし、戦力としては申し分ない。なんてことをルシフェルが考えていると、プーカの領主であるロゼが一歩前に出て軽く挙手をしながら口を開いた。
「あの、一ついいですか?」
キリトたちを含めた視線がロゼに集中する。当然、ルシフェルも考えを中断させてロゼに目を向ける。
「私たちプーカはグランド・クエストに挑んだことがないので、どういうものなのかわからないのですが・・・」
「あー、そういや、俺達もだな」
今まで仕切っていたルシフェルだが、インプも世界樹攻略に挑んだことはない。もっと言うならシルフ、ケットシー、ノーム、レプラコーン、スプリガン、ウンディーネも挑んだことは皆無である。つまり、九種族の中で世界樹に挑んだことがあるのはサラマンダーだけということである。
「で、そこんとこどうなのよ、モーティマー?」
「・・・貴様に答える義理はない」
先ほどのことを根に持っているのか、ルシフェルの問いにモーティマーは答えなかった。だが、ルシフェル達が求めた答えは(彼らにとって)意外な人物からもたらされた。
「あのクエストは天蓋にあるゲートまでたどり着くという簡単なものだった。けど、湧出パターンが異常なガーディアン・モンスターがそれを阻んでくるんだ」
キリトだった。もたれ掛かっていたルシフェルを引き離しながら、ここにいる全員に向かって先ほど得た情報を開示していく。それを聞いたルシフェルは二、三回頷くとモーティマーに向かって口を開いた。
「そうかそうか。で、どうするんだ、モーティマー?」
「・・・・・・」
ルシフェルの言いたいことを理解したモーティマーは苦虫を噛んだような表情でルシフェルを睨み返す。だが、ルシフェルはどこ吹く風でその視線を受け流す。
数秒にらみ合いが続いた後、モーティマーは渋々とした感じで口を開いた。
「・・・・・・前衛にサラマンダーとシルフ。中衛にインプ、ウンディーネ、ケットシー、ノーム、スプリガン。後衛にレプラコーン、プーカだ。インプ、ケットシー、ウンディーネは前衛のサポートを。スプリガン、ノームは後衛のサポートだ。質問は?」
「特にねぇよ」
モーティマーがルシフェルを睨みながら言うと、ルシフェルはニヤリッと笑いながら言葉を返し
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