フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第七十話 総力戦
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まだか!」
「おいおい、そうがっつくなよ。気が短けぇなぁ」
かれこれこの場に四グループが集まってから十分ちょっとたっている。気が短い性格のモーティマーが我慢の限界だ、といいたげに今回の話しを持ちかけてきたルシフェルに噛み付いていく。
「だいたい、全種族で世界樹の攻略など・・・!」
「くどいぜ、モーティマー。その話ならすんでるだろうが」
「俺が言いたいのは、貴様の言うクライアントとかいう奴が信用できるのか、どうかと言うことだ!」
「・・・それにしても、遅いなー」
モーティマーの相手をするのに疲れたのか、はたまた別の理由があるのかルシフェルはこの広場につながる階段を見ながら口を開くと、怒りで顔を赤くしながらルシフェルに詰め寄ろうとしたが、そこで新たな声が響き渡った。
「ずいぶん騒がしいな」
「モーティマーだから仕方ないんじゃないですか?」
現れたのは大剣を背負ったノームと腰にダガーを装備したプーカだった。その後ろには三人のノームと五人のプーカもいた。
「よぉ、アラン、ロゼ。お前らんとこにうちの奴がいっただろ?」
「いーや、来てないな。ソレイユとかいう奴から伝言を頼まれたサクヤなら来たが」
「私のところにはルーが来ました」
「で、その二人は?」
「レプラに言ってからくるそうだ。少し遅れるみたい――いや、来たな」
アランが北の空に目を向けると、いくつもの人影がこの広場に向かって飛んでくるのが見えた。それと同時にこの広場に続く階段から三人のシルフが上がってくる。
「あれは・・・ケット・シーのドラグーン部隊か。随分ひさしぶりにみるな」
ドラグーン部隊。それはかつて一度だけ姿を現したケットシーの切り札。東西戦争でその猛威を振るい、それ以降はスクリーンショットの流出すらなかった伝説の戦士たちである。
「本腰入てんなー」
だんだんと大きくなる人影をみてルシフェルは感嘆するしかなかった。今まで平静を保ってきた各種族の重役たちが一斉にその重い腰を上げたのだ。その原因となっているのは間違いなくソレイユである。
「あーあ、大変な奴がきたもんだ」
これからはきっと楽しくなる。そんな予感が強いてならないルシフェルだった。
◆
キリトとの和解を果たしたリーファは応援に駆けつけたレコンにゲートの入り口がある広場に通じる階段の前で堂々と宣言した。
「世界樹を攻略するのよ。この人と、アンタと、あたしの三人で」
「そ、そう・・・って・・・ええ!?」
そんなリーファにレコンは驚くしかなかった。そもそも、なぜ彼がここにてこんなことになっているのか。シルフ領に残り、パーティーメンバーであったシグルドの悪巧みを(ストーカー紛いな技術を使って)見抜
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