暁 〜小説投稿サイト〜
転生物語―魂の力―
DS編
アノールロンド〜王の器入手
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それに、文句をいってもどうにもならないぞ」

 あの後、俺はまたしても本来の道ではないルートを通って中へと入る羽目になった。それもこれも、全部正面の大扉が閉まっているのが悪い。おかげででっかい矢が飛んでくる中細い屋根やらヘリやらを進む羽目になり生きた心地がしなかった。思わず、前世の竜神シリーズフル装備で進んでしまったほどだ。
 それにしても、こっちの建物は普通の人間サイズで作られているが、どうなっているのだろう? 巨人騎士は元々こちらにははいれないようになっているのだろうか。まあ、考えた所で答えは出ない。さあ、もう急速は十分だ。探索を再開するとしよう。

「それじゃあソラールさん。俺は先に行きます」

「ああ、気をつけてな。また貴公に会える時を楽しみにしているぞ」

 ソラールさんに別れを告げ、俺は篝火をあとにした。
 探索を再開したわけだが、主な敵は銀の鎧に身を包む騎士たちだった。その様相はかつて不市街で戦った黒騎士のそれにそっくりである。もっとも、扱っている武器は片手剣に槍、大弓と違ったが。
 それからも、途中でジークマイヤーを再び助けた以外は特に何もなく順調に探索を進めて行った。そしてようやく、閉ざされた大扉の先と思われる大きな通路にたどり着いた。通路には外にいた巨人騎士より高位と思わせる鎧に身を包んだ巨人騎士が二体。
 このまま奴らを倒しにかかってもいいが、その前に他に何かないか探索するとしよう。

「っし、準備は万全だな」

 探索した結果、銀騎士が使用していた竜狩りの大弓、そして巨人の鍛冶屋を見つけた。特に巨人の鍛冶屋は雷および結晶派生に加え、特別なソウルを用いた武器の鍛錬を行えるらしい。他にも豊富な強化素材を販売しているなど、アノールロンドでの一番の探索の成果は彼かもしれない。
 早速素材を買って強化した銀騎士の剣と盾、そして上級騎士の鎧を装備し先へと進むことにした。

「・・・・・・出てこいよ。いるんだろ?」

 通路の先。そこは左右に柱が並ぶ大きな広間となっていた。だが、俺は気づいていた。ここに入ったとたん向けられた、敵意の混じった視線に。
 やがて、視線の主たちが姿を現す。一人は、俺程度なら楽々とミンチにできそうな巨大なデブ騎士。もう一人は、デブ騎士よりは小さいがそれでも大きく、獅子をかたどる鎧に身を包み身の丈ほどもある槍を手にした騎士。
 直感だが、この二人はこの奥にいる何者かを守護しているのだろう。

――処刑者スモウ

――竜狩りのオーンスタイン

 耳に残る不思議な声が響き渡る。この二人の名だ。これから戦う相手に、尋常に名乗りをあげたのだ。ならば、俺も答えよう。

「日本人、八神将也にして元トロデーン国国王、エイト!」

 折角強化した銀騎士の剣と盾、および上級騎士
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