暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
16話
[5/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
ん?ああ、そうだけど」
「何か、凄いな、あれ」
「はは、まぁ、これは少し特製なんだよ。というか、そろそろ箒さん助けに行かないと……」
そう思い、箒の方向を見ると、凄いことが起きていた。
「……何か、圧倒してない、あれ?」
「だよな……。俺たち、必要なのか…………?」
箒が銀の福音を圧倒していた。スピード、パワー、機動性。全ての点で銀の福音を圧倒し、何もさせていなかった。
「すげぇ……」
一夏はそう呟いた。だが、俊吾はその状況を楽観視できないと思っていた。
……確かに凄いけど、何かがおかしい。銀の福音の動きが目に見えて何かをしようとしている。そのために、エネルギーを貯めている…………?
「まずっ……」
俊吾がそう言った時には遅かった。銀の福音が急上昇し、クルリと回った。すると、高濃度のエネルギー弾が広範囲に放たれた。箒は完全に油断していて反応できていなかった。一夏は箒を庇うように、箒を抱きかかえるため瞬間加速を使い、エネルギー弾と箒の間に割って入った。
俊吾は途中で、近くに浮島に楯無がいることを思い出し、高速移動パッケージのブーストを最大限加速させ、浮島に向かう。直ぐに楯無の前に立ち、シールドを展開。エネルギー弾を防御。シールドで防ぎきれないものは体を盾に楯無を守った。
―――ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!
エネルギー弾が一帯を襲う。一瞬、煙で何も見えなくなる。煙が晴れると、自分の体が無事なことがわかる。だが、それよりも俊吾は楯無のことが気になった。俊吾と違って楯無は生身なのだ。
「楯無さん、大丈夫ですか……?」
「ええ、大丈夫だけど…………あ、俊吾くん、腕から血が……!」
先程は気づかなかったが、腕を負傷していたようだ。だが、そんなことはどうでもいい。
「これくらいなんともないです。それよりも、少しマズかもしれません」
「え?」
『一夏!一夏!!!目を覚ましてくれ!!!!!』
先程、繋いだチャンネルから箒の泣き叫ぶような声が聞こえてきた。一夏が意識を失ったらしい。
「……これは無理にでも撤退したほうが良いかもな」
問題は銀の福音か……と思っていると、銀の福音が動き出した。箒たちとは反対の方向に。
「これは好都合か……。作戦はあれだけど、戻ったほうがいいな」
俊吾は箒に聞こえるように言った。
「箒さん、一時退却だ」
「しゅ、俊吾!一夏が目を覚まさないんだ!」
「それは分かってる。だから、早く旅館まで飛んでくれ。そうすれば何とかなる」
「わ、分かった……」
箒はそう言って、全速力で戻っていった。
「……いや〜、速いなぁ。じゃ、こっちも一旦戻りますよ、楯無さん」
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ