暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
BEST FRIEND
[7/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
かせて語るクロス。

「それと、君はシスコンだって噂があるけど本当かい?」
「シスコンだと?変わらず失礼な事を言う輩がいるんだな。俺はただ姉さんを大切にしているだけだ。姉さんを姉として愛しているし、その姉さんに近づき姉さんを困惑させる輩は潰す。それのどこがシスコンなどという言葉で一括りにされる?」
「COOL!姉もCOOLなら弟もCOOLだ!」

そう言いながらメモを取るジェイソン。
そんな中、クロスは1人目を閉じて心の中で呟く。

(・・・俺はただ、姉さんにこれ以上の辛い思いをしてほしくないだけだ。俺さえ生まれてこなければ、姉さんは幸せに生きていけたのだから・・・)

ぎゅっと唇を噛みしめる。

(俺の存在が姉さんに辛い道を歩ませてしまった。俺が姉さんの心を壊し、俺が姉さんから感情を奪い、俺が――――――――!)

顔を歪め、俯く。
拳を痛い程に握りしめ、ぎゅっと唇を噛みしめ、きつく目を閉じた。

「!」

その握りしめた拳に、ふわりと冷たいものが触れた。
ゆっくりと目を開くと、クロスの手に雪のように白く細い手が触れている。
体温があるはずなのに氷のように冷たく、それでいてどこか温かい手。

「・・・姉さん」

それは、ティアの手だった。
変わらない無表情でクロスの手に触れると、その顔を覗き込む。

「来なさい、クロス。アンタ、古代文字とか詳しいでしょ?」

詳しいから何なのか。普通なら疑問に思う事。
だが、この双子には最低限の言葉しか必要ない。

「・・・ああ。今行くよ、姉さん」

そう言って立ち上がりながらも、クロスは気づいていた。
自分の姉は全てを完璧にこなす超絶完璧主義の為―――古代文字すらも読める事を。
だから、クロスを呼ぶ必要なんて本当はない。

(・・・だから好きなんだよ、姉さん。やっぱり愛しい・・・)

器用であり不器用な姉なりの配慮に、クロスは微笑んだ。






―――――なーんて、微シリアスにしている場合じゃない。







「あ・・・あの・・・記者さん?あたしに質問とか・・・」
「エルフマンだー!COOL!」
「ああん」

ギルドの一部で双子がシリアスな空気になっている間にも、ルーシィは取材をされずにいた。

「あなたにとって漢とは?」
「漢だな」
「そんなくだらない質問と答えよりあたしは下なの!?」

質問も質問だが答えも答えになっていない。

「カナー!今度グラビア出てよー」
「いいからここ座って呑め!」

取材にも拘らず、カナはいつも通り飲んでいる。

「チームシャドウ・ギア!三角関係って本当!?」
「「ノーコメントだっ!」」
「?」

ジェットとドロイが声を揃え、レ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ