BEST FRIEND
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かせて語るクロス。
「それと、君はシスコンだって噂があるけど本当かい?」
「シスコンだと?変わらず失礼な事を言う輩がいるんだな。俺はただ姉さんを大切にしているだけだ。姉さんを姉として愛しているし、その姉さんに近づき姉さんを困惑させる輩は潰す。それのどこがシスコンなどという言葉で一括りにされる?」
「COOL!姉もCOOLなら弟もCOOLだ!」
そう言いながらメモを取るジェイソン。
そんな中、クロスは1人目を閉じて心の中で呟く。
(・・・俺はただ、姉さんにこれ以上の辛い思いをしてほしくないだけだ。俺さえ生まれてこなければ、姉さんは幸せに生きていけたのだから・・・)
ぎゅっと唇を噛みしめる。
(俺の存在が姉さんに辛い道を歩ませてしまった。俺が姉さんの心を壊し、俺が姉さんから感情を奪い、俺が――――――――!)
顔を歪め、俯く。
拳を痛い程に握りしめ、ぎゅっと唇を噛みしめ、きつく目を閉じた。
「!」
その握りしめた拳に、ふわりと冷たいものが触れた。
ゆっくりと目を開くと、クロスの手に雪のように白く細い手が触れている。
体温があるはずなのに氷のように冷たく、それでいてどこか温かい手。
「・・・姉さん」
それは、ティアの手だった。
変わらない無表情でクロスの手に触れると、その顔を覗き込む。
「来なさい、クロス。アンタ、古代文字とか詳しいでしょ?」
詳しいから何なのか。普通なら疑問に思う事。
だが、この双子には最低限の言葉しか必要ない。
「・・・ああ。今行くよ、姉さん」
そう言って立ち上がりながらも、クロスは気づいていた。
自分の姉は全てを完璧にこなす超絶完璧主義の為―――古代文字すらも読める事を。
だから、クロスを呼ぶ必要なんて本当はない。
(・・・だから好きなんだよ、姉さん。やっぱり愛しい・・・)
器用であり不器用な姉なりの配慮に、クロスは微笑んだ。
―――――なーんて、微シリアスにしている場合じゃない。
「あ・・・あの・・・記者さん?あたしに質問とか・・・」
「エルフマンだー!COOL!」
「ああん」
ギルドの一部で双子がシリアスな空気になっている間にも、ルーシィは取材をされずにいた。
「あなたにとって漢とは?」
「漢だな」
「そんなくだらない質問と答えよりあたしは下なの!?」
質問も質問だが答えも答えになっていない。
「カナー!今度グラビア出てよー」
「いいからここ座って呑め!」
取材にも拘らず、カナはいつも通り飲んでいる。
「チームシャドウ・ギア!三角関係って本当!?」
「「ノーコメントだっ!」」
「?」
ジェットとドロイが声を揃え、レ
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