第六章
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えだろ」
「そうだな。これっで一旦はお別れだ」
鬼熊の方もそれはわかってる感じだった。
「けれどその前にだ」
「何なんだよ」
「御前等に言っておくことがある」
どういう風の吹き回しか変なことを言ってきた。
「俺達に?」
「そうだ」
何か話がさっぱりわからなかった。卒業したらもう終わりだってのに。正直言って遂に頭がおかしくなっちまったのかとさえ思った。
「これで卒業だな」
「そんなの言うまでもねえじゃねえか」
「だからあんたともお別れなんだよ」
「御前等、最後位人の話は聞け」
いつもと同じ言葉だった。最後って言葉が入ったことだけがいつもと違う。卒業しても変わりそうにないのはこの学校自体がそうだがこいつはまたその中でも特別変わりそうになかった。
「いいか」
「だるいな、おい」
「まあいいさ。最後だしな」
最後だ。これが俺達の気持ちを鬼熊に向けさせた。普段ならさっさと帰って首根っこ引っつかまれて無理矢理聞かされるところだ。けれど今は違っていた。
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