居場所がない
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居場所がなくなった。
学校へ登校する。席へつく。さあ、どうしよう。
今までなら、話しかける子がいた。話しかけてくる子がいた。
いなかった。
きっと変わらない毎日、そうなんだ。
私にはまったく違って見えたけど。
小学校も六年生になって、話せる人は増えた。
一緒に行動してくれる人はいなかったけど、学校が楽しくなった。
この頃、私は初めての恋もしていた。
隣のクラスの、顔はかわいい系なのだろう。スポーツは出来て、足も速い。
たまに見せる、無邪気なくしゃっとした笑顔が、私はたまらなく好きだった。
通っていた塾が一緒のこともあり話す機会は多々あって、
勉強には苦手だった彼は私によく、教えてってお願いしてきていた。
私も決して勉強ができたわけではなかった。
でも、その笑顔も好きで、それだけで幸せだった。
彼に会える学校は、まだ12歳の私の心には十分なほどの楽しみとなっていた。
少しでも話せる人がいて、好きな人がいる。
それだけでいいんだ。
楽しいかどうかは自分次第だもんね
そう思えば、辛いことなんて吹き飛んだ。
笑えよ、笑わなきゃ変わんない。
あの仲良し4人組と言われた3人とは、連絡も取っていない。
挨拶を交わすことすらしなくなった。
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