一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
5話 決戦、川神ボール!
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あのファーストやばいんじゃないか?」
井上が苦い顔をしている。
「英雄様の出塁の前になんとかするぞ、不死川手伝え」
「命令口調なのは腹立つが、わかったのじゃ」
『二番バッター 不死川』
「さて、此方が名家の威光を見せてやるのじゃ」
今回はガクトと京がアイコンタクトをしている。
『ピッチャー投げたぁ!!』
ど真ん中か、あれは打たれそうだな。
「見よ、此方の華麗なる打法を!!」
カキンッ!! ボールはレフトの方に転がった。
『ボールがなくては防げない!! ヒーット! ワンナウト一塁』
「マジかよ、絶妙なバットコントロールだぜ。京、これは誰が来ても気を抜けないぜ」
「ククク、それはそれで上等」
『続いて、三番バッター忍足』
「フホホホホ」
なんか含みのある笑い方だな。アイコンタクトを送ると大和も頷いていた。
「クマちゃーん、その不死川には気をつけて!!」
「オナカ・・・スイタ」
「うーん、聞こえてないな」
女王蜂か、これは飛ばしてくるか? いや・・・
「えいっ」
京が投げた。先ほどよりだいぶ早いストレートだ。
「はっ!」
「打った!! が、これはどん詰りのショート正面だ!!」
「貰ったぜ!! 行くぜクマちゃん」
キャップが捕球し、クマちゃんに投げる
「ほほほ、まずは大きい山猿を片付けてくれるわ」
『おーっと、不死川が全く走ろうとしない。これはどういうことだ!?』
「今度こそ、いただきます。って、あれ? 足が」
クマちゃんの足に不死川が関節技をかけていた。
「いきますよ、せい!!」
「ぐえ!!」
クマちゃんに女王蜂のかかと落としが決まった。
「担架を!! ボールを離さなかったので、忍足もアウト!! スリーアウトチェンジじゃ!!」
「私までアウトにするとは、なかなかやりますね。ですが、彼はもうこの試合には出られないでしょう。」
『早くも、両チーム一名ずつリタイヤだ!!』
「クマちゃんの代わりはお前だ、ヨンパチ」大和が補充する人員を指名した。
「俺かよ!?」
ヨンパチは腰が引けている。
「お前の俊敏さなら行ける。それに女子と接触できるかもしれないぞ?」
「俺に任せとけ!!」
本当にどうしようもない説得方法だな。次はうちの攻撃か、
「アタシがまずは切り込んでくるわ!!」
「ワン子、二番ショートの不死川、三番ピッチャーのメイド、四番キャッチャーの英雄、小雪たちには気をつけろよ」
「わかったわ」
「頑張れよ、一子」
「うん、行ってくるわ!!」
『さぁ、次はF組の攻撃だ。 一番バッター 川神一
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