一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
4話 開幕、球技会
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−修行一日目−
川神院
「まずは、顎を使うのに必要な身体能力を身につけるための修行からだヨ。この師範代養成ギブスをつけて、日常生活や、普段の修行などを行ってもらウ。」
「オッス!!」
早速一子はギブスを身につけた。
「これ、あんまり重くないのに、全然思うように動けないわ」
「当然だヨ、このギブスは一つの動作、例えば腕を動かすだけでも全身に負荷がかかる様にできてるからネ」
「本来、これを使うのは危険が多イ、でも今回はこれくらいの無茶をしなくては実現は難しいからネ。一子の努力を見込んでの修行だヨ」
「まずはこれで通常では短すぎるが一ヶ月、ギブスを付けていない時と同じくらいのパフォーマンスが出来るようになってもらうヨ、顎の修行はそれからだネ」
「オッス!!」
こうしてワン子の試合まで、あと一ヶ月半。
秘密基地
「すごいな、それ、どっかの野球漫画で見たことありそうなギブスそのままだ」
・・・ここまでそっくりだと、もはやパクリじゃないだろうか。皆もあのギブスを見て驚いている。
「今日から、これをつけて生活することになったの。まだ、全然動けないけどね」
そう言っている間もワン子は懸命に腕立てをするが、いつものペースの十分の一くらいだ。
「だから、そんなにゆっくりだったのか。俺はてっきり新しい修行法かと思ったぜ」
キャップが納得したように頷いた。
「師範代養成ギブスか、危険だが、それなら短時間で身体能力も上がるだろう。面白い、頑張れよワン子」
モモ先輩はどことなく嬉しそうだ。
「うん!!」
ワン子も元気よく返事をした。・・・試合の話もあって、心配だったが、この状況でも姉妹の仲は心配いらなかったようだ。京に目線を送ると、嬉しそうに頷いた。あいつはつくづく仲間思いだな。その仲間思いがいつか仇にならないといいが・・・。
「そういえば、ゲンさん、最近よくいるよね。代行業の仕事とか大丈夫なの?」
突然大和が話を変えてゲンさんに質問した。
「ああ、六月初めのこの時期は一旦仕事がなくなることが多いんだ。その分、夏が忙しいけどな」
「そうなんだ」
「あ、そうだ。みんな夏休みの予定とかあるか? 俺はバイト先のおっちゃんに誘われてな、奄美大島に釣りに行くぜ!!」
キャップが思い出したように喋った。
「まだ、一ヶ月以上も先だよ? 気が早くない?」
モロが冷静にツッこむ。
「そうだな、まずは二週間後の球技会だ」
「球技会か、バスケで俺様の力をみんなに見せて女子にモテモテになってやるぜ!!」
ガクトは早くも燃えているようだ。
「今回の種目はバスケとテニスとサッカー、それと川神ボール? 何だこりゃ?」
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