一部 高校一年
川神一子の師範代ロード
3話 試練の始まり
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・、でも」
「あぁ、こればっかりは俺たちが何とかできる問題じゃないし、していい問題じゃない」
「決断が下されるとしたら、下すのはモモ先輩だよね」
「次期総代だし、あの表情を見る限りそうだろうな」
「つらいね、どっちも」
京が悲しそうに呟いた。
「そうだな、だけどこれも次期総代としての責務でもある、今日言ったってことは覚悟を決めたんだろう」
「これで関係が崩れたりしないよね?」
風間ファミリーを誰よりも大切にする京らしい発言だ。
「大丈夫さ、そんなに儚い絆じゃないってことを俺に教えてくれたのはお前だろう? 京」
俺はニッと笑ってみせた
「うん、そうだね」
京もやっと明るい表情を見せた。
「おーい、二人共何話してるんだ?」
大和が屋上へ来た。
「あ、大和!!」
京の表情が、さっきとは比べ物にならない満面の笑みに変わる。
「な、京。来ただろ? 押してダメなら引いてみるんだ。そして引き寄せられたところで作戦Tだ!!」
龍斗はニヤニヤしながらそう言い放った。
「ラジャー!! さぁ、覚悟するんだ大和、抑えきれぬ愛で切る!!」
京は素早く大和の後ろに周り、押し倒そうとした。が、ギリギリのところで大和はそれを回避した。・・・やっぱり、回避能力は大したものだな。
「おい、龍斗!! 作戦Tってなんなんだ!!」
大和が必死に避けながら叫ぶ
「うん? 作戦TのTは力ずくのTだ」
「いつもと変わってねー!!」
この日、川神市で男性の悲鳴が聞こえたとか聞こえなかったとか
夜 川神院
「ワン子、現段階でお前が師範代になれる可能性があるかどうかの試験を行う、それが私との試合だ。私が合格と判断した場合は師範代になるための新しい修行をお前に課す。だが、もし私が不合格とみなした場合は、師範代への道は諦めてもらう」
「え!?」
百代からの説明を聞いてワン子は衝撃を受けていた。・・・もし、お姉様に認められなかったら、師範代を諦める?
「いきなりと思うかもしれないが、前々から話し合っていたことだ。川神院の師範代は武の道でも最難関と言っても差し支えないほどだ。それを目指すだけの力があるかどうか、見極めさせてもらう。」
「わかったわ、お姉様。あたし、必ず受かってみせます!!」
ワン子ははっきりとそう答えた。
「そうか、期待している」
それだけ言うと、百代は道場から出て行った。道場では、ワン子とルー師範代がこれからの修行について話していた。
「一子、百代との試合に向けテ、新技を教えるヨ。技の名は顎、薙刀を振り上げてから振り下ろすという動作を超高速で行う技ダ。」
「基本を極めに極めたってかんじね」
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