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真剣で清楚に恋しなさい!
一部 高校一年
プロローグ
2話 入学、川神学園
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「まあまあ、お母さんも今回は大目に見てあげてよ」

「うーん、お父さんがそう言うなら」

「ほら、ワン子、お母さんにも礼を言っときなさい」

「ありがとう、ママ」

「役とは言え、悪くない、本当に悪くない」

そんな風に京と大和のショートコントをしていると、ガクトが便乗しようとしている。

「俺様のも何とかしてくれませんか?」

「安心しろお前には、ちゃんと問題集を作ってやるから」

大和がニッコリしながら答えた。

「ちくしょー、やっぱりそうなるのか」

「そういえば、龍斗は中学の部分の勉強とか抜け落ちてないの?」

モロが聞いてきた。確かに俺は中学3年間のほとんどを武者修行で過ごしていたが、修行先にも勉強をさせてくるおっかない存在がいたし、なにより

「俺は、高校入試のためにちゃんと勉強してたからな。大丈夫だ」

そんなこんなで金曜集会は過ぎていくのだった。


そして中間テストが終わり試験結果が発表された。ワン子は大和の言ったところだけ勉強し、見事に赤点を免れた。実は、大和はワン子の為に副業で代行業も営んでいる宇佐美巨人という不良教師と取引をし、テストに出る問題を仕入れていたのだ。教師としてそれはどうなんだ?最も大和はそんなことしなくても上位五十位以内に入るほど頭が良いので、必要ないのだが。風間ファミリーでは、勉強ができるのは俺、大和、京で、普通くらいがモロ、ゲンさん、ひどいのがガクトとワン子である。モモ先輩は頭自体はいいのだが勉強に対してやる気がないため、成績は悪く、キャップに至っては冒険家になるからテストなんて受けないと言って、テスト期間にいなくなることさえある。
ちなみに今回の成績上位五十名は葵がさすがの一位、二位が九鬼英雄で井上やユキが20位くらい、俺と大和と京は並んで8位、9位、10位だった。
その結果を見て京が

「大和にぴったりくっつく女ですから、ってあれ? 龍斗も大和の隣だ。まさか龍斗も大和を? これは妄想が加速するんだ!!」

などと叫んでいた。正直、勘弁して欲しい。

「テストも終わったし、試合に向けて勇往邁進よ!!」

そう言って一子は、学校が終わるなり修行に出かけた。

「元気だねえ、あれ?ゲンさんも帰るの?」

いつもなら、宇佐美先生のところに行くはずなのに珍しいな。宇佐美先生はゲンさんの里親でもある。

「ああ、親父のとこの仕事が久しぶりにないからな、たまには一子の修行を手伝おうかと思ってな、って、何ニヤニヤしてやがる!!」

「べっつにー、早く行きなよ」ニヤニヤ

「ちっ、」

軽く舌打ちだけすると、ゲンさんは顔を赤くして帰ってしまった。うんうん、ゲンさんをからかうのは楽しいなぁ。

「さて、俺らも帰りますか」


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