第T章:剣の世界の魔法使い
軍
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と、もう、夜も眠れなくて……」
ユリエールの頬を、涙が伝う。
その時、今まで黙っていたドレイクが、声を発した。
「ユリエールさん。そのダンジョンは、《黒鉄宮》の内部に有る地下ダンジョンですね?」
「え……?は、はい……」
顔を上げるユリエール。キリトとアスナも、驚いたようにドレイクを見る。
「キリトさん、アスナさん、実は私、あのダンジョンに少し用があるんです。お恥ずかしいことに、このように私は丸腰ですから、今日はキリトさんとアスナさんに、ユイさんのことが解決し次第、助けてもらおうと思っていたところです。シンカーさんを助けに行くついでに、私の目的も達せられれば一石二鳥です。みなさん、どうでしょうか」
立ち上がり、全員の顔を見回すドレイク。その表情には、また、あの《謀略》の色が見え隠れしていた。
「わかった」
キリトが呟くと、立ち上がった。それに続くように、アスナも。シェリーナも立ち上がる。
「ユイも行く!」
なぜかユイも立ち上がる。
「え?……ゆ、ユイちゃんは待ってて……?ね?」
「ユイ、怖くないもん!!」
アスナに向かって叫ぶユイ。キリトがにやりと笑い、
「激辛ホットドックと言い、ダンジョン切込みと言い……良い度胸だ。将来はきっといい剣士になるな」
「何を言ってるんですかキリトさん」
ぺしりとキリトをはたくシェリーナ。なんだかこの突込みの仕方をするのはすごく久しぶりな気がした。最後にやったのは、いつだったか……。
「ありがとうございます……!」
立ち上がって深々と頭を下げるユリエール。
ここに、シンカー救出パーティーが出来上った。
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