第T章:剣の世界の魔法使い
オレンジ・プレイヤー
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害《デバフ》アイコン……《麻痺状態》だ。アインクラッドに現時点で存在する状態異常の中で、最悪と言われる状態異常。それが、キリトにかけられていた。
麻痺が最悪と言われるゆえんは、VRMMOというジャンルに置いて『身動きが取れない』ということが重度のバッドステータスになりえることに有る。麻痺状態になると、目、口、頭、左腕の肘から下等の極限られた場所を除いた個所が動かなくなる。
このままでは、なすすべなくキリトが殺されてしまう。
「キリトさん……!!」
シェリーナが悲痛な声を上げる。悲しいかな、シェリーナが到達した場所は崖の上。キリト達ははるか下方、このまま飛び降りればシェリーナは高所落下ダメージで死んでしまう。
かくなるうえは、どこかに有るであろう下り坂から降りて……シェリーナがそう考えたその時。
突然、背中に衝撃が走った。それは、何かはもの上のアイテムで切り裂かれたときの衝撃。
「かっ……!?」
「よう、また会ったなGirl」
シェリーナが素早く後ろを振り向くと、そこには、一人のプレイヤーが立っていた。
闇夜に溶け込みそうなマッドブラックの雨合羽。フードから見える顔はエキゾチックな美貌で満ちている。右手にはその武器が含まれているカテゴリを疑いたくなるほど巨大な肉切り包丁……短剣カテゴリ最強クラスの《魔剣》、《友切り包丁》。頭上に表示されたカラーカーソルは、毒々しいオレンジ色。
かつて、アインクラッド最凶最悪の殺人ギルドとして恐れられた、《笑う棺桶》。その当主である殺人鬼、《地獄の王子》――――
「PoH……!!」
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