第T章:剣の世界の魔法使い
《魔法》
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】といった生活系が続く。様々なスキルが取得されている。
ドレイクはウィンドウの右側にあるメニュー欄に手を動かした。その時……一瞬だけ、ドレイクのレベル表記が見えた。
―――――【Lv:200】
「(え……!?)」
150越え。ありえない。SAOだけではないが、普通ゲームという物はレベルが高くなれば高くなるほど次のレベルに到達するのは難しくなるらしい(と言うのも、シェリーナはゲームという物をあまり知らない。そのため、これはキリトに聞いたことである)。現状最強と言われているヒースクリフでさえレベルは105。確かコクライですら104どまりだったはずだ。それに、現在最前線のモンスターを、一日中狩り続けてもレベルはほとんど上がらない。そんな状況下で、200などという数字はあまりにも非現実的であり、あり得ない話なのだ。
見間違いかと思いもう一度レベル表記を見ようとしたときには、ウィンドウの画面が切り替わってしまい、既にそれを見ることはできなくなっていた。代わりに出現していたのは、ドレイクの使用可能スキル一覧だった。
「これを見てください」
ドレイクが拡大したその欄には、【Weapon skill】と書いてあった。そしてその下、取得可能スキル欄には……
「嘘……」
何も、書かれていなかった。
絶句するシェリーナに、ドレイクが苦い顔をして語る。
「信じられないかもしれませんが、本当なんですよね、これ……。《魔法》のスキルを取得した時に、全部消えてしまったんです」
「スキルが消滅することなんてあるんですか?」
「無い……と思いますが……これもこのスキルの効果か何かなんでしょうかね」
「スキルの効果――――あ」
そしてシェリーナは、丸一日ほどすっかり忘れていたここに訪れた理由を思い出した。
そうだった。そうであった。シェリーナはただ単に《エネマリア》に遊びに来たわけではないのだ。シェリーナは、ドレイクにこの間のキリトとヒースクリフの試合の時に感じた違和感について聞きに来たのだった。
「す、すみませんドレイクさん。私、ドレイクさんに質問があってここに来たのに、丸一日近く忘れてました……」
「おやおや。いえ、私たちが突然あんな歓迎をしたせいで忘れさせてしまったんです。こちらこそすみませんでした」
「い、いえ……それで――――」
その日は、《エネマリア》で過ごした。明日からキリトの《血盟騎士団》団員としての活動が始まる。シェリーナはその日の夜、ドレイクや昼過ぎに起きだしてきたモンスターたちに別れを告げ、外の世界へと戻って行った。
結局、ヒースクリフの謎の現象については、ドレイ
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