第T章:剣の世界の魔法使い
神聖剣VS二刀流(後編)
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座に反撃ができるとは」
「おいおい、あんた硬すぎだろ、《アイソン・ストリーム》を食らってもそれだけしか減らせねぇのかよ……」
にやり。
そうとしか形容できない獰猛な笑みが二人の顔に浮かぶ。
そこからは、高速の技の応酬だった。
キリトが連撃を叩き込むが。ヒースクリフの盾をなかなか突破できない。対するヒースクリフが剣戟を放っても、キリトにすぐ避けられてしまう。それでも、お互いにインパクトダメージや、時々抜けてくる、または避け損ねた剣によって、HPにダメージが与えられる。
ヒースクリフの十字剣が八連撃をうつ。キリトの二刀が十一連撃を放つ。高速の応酬。遅くはあるが、減る時には恐ろしい速さで減っていく両者のHP。
「すごい……」
我知らず、シェリーナは呟いていた。
すごい。これが、ユニークスキル所持者の……《本物の強者》の戦い。これだけの境地へと、自分は辿り着くことができるだろうか。いや、きっと無理だ。あきらめることは決していいことだとは言い難いが、しかしそれでもあきらめさせてしまうほど、この二人の戦いは凄まじかった。
「俺達も参加すればよかったかな」
「それはそれで面白かったかもね」
シェリーナの隣では、コクライとヒバナがそんなことを漏らしていた。
「うおおお―――――――ッッ!!!」
キリトが裂ぱくの気合いを放つ。両手の二刀が、それぞれ眩いばかりの白銀のエフェクトライトを纏う。目もくらむような速さで放たれる剣戟。
「スターバースト……ストリームッッ!!」
キリトの《二刀流》が誇る、上位剣技。全十六連撃《スターバースト・ストリーム》。流星のごとく降り注ぐ斬撃が、ヒースクリフのHPを確実に減らしていく。あとすこし。あと少し……。
「……?」
その瞬間、シェリーナはヒースクリフの顔に、何か表情が浮かんだような気がした。キリトならもっとよく分かったのであろうが……。
「――――焦り?」
シェリーナがそう感じた、次の瞬間。
世界が、ぶれた。
なんと言ったらよいのか。時間を盗まれた、とでもいうのか。妙に遅く感じる空間の中で、純白のエフェクトライトを纏った《神聖十字盾》だけが速く動いているように見える。そして、それはキリトの剣を弾き飛ばし……。
世界が元に戻る。
「っ!コクライさん!」
「ああ……今のは……」
コクライも感じたようだ。
超次元的なスピードで剣を弾き返されたキリトは、大技の後の硬直時間をいやおうなく課せられる。絶望的な一瞬を、ヒースクリフが見逃すわけもなく。
《|神聖十字剣《Holy cross sw
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