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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos8選択の刻〜Resolve〜
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いるんじゃないか?」

口をパクパクさせて何かを言おうとしているリーゼ。しかし驚き過ぎて舌が回らないようだ。だが何を言いたいかは判る。どうして知っているのか、だ。

「でもそれは叶わない。何故ならその程度で封印されるほど弱くないからだ。それに、封印後に氷結世界に隠したとしても、誰かがいつか見つけるかもしれない。となれば、封印解除は難しくない。ただの強力な氷結封印だから」

さらに続ける。リーゼが狙っているタイミングでの氷結封印は、はやては封印されるだけの罪じゃなく、封印を決行すれば逆に違法となる。それはリーゼが守るべき管理局法で、それを破るわけにはいかないだろう、と。

「あんた本当に何者だい? 絶対に見た目通りの奴じゃないね?」

敵意と警戒心を剥き出しにして背中を丸めるようにしてロッテが身構えた。猫の姿だったら毛を逆立てているところだろう。

「まずは知ることから始めるものだよ、戦いは。その事からこうして取引を持ちかけた。闇の書の終焉を約束する。その代わり犯罪者狩りを見逃してほしい、って」

「だから何を根拠にそんな取引を持ちかけてきたわけ? 氷結封印以外に闇の書を停止することは出来ないわ。今までは艦載砲で蒸発させてきたけど、それもその場凌ぎにしかならない。もう・・・氷結封印しか手は無いのよ!」

苛立ちを見せていたアリアがついに怒鳴り声を上げた。ビクッと肩を跳ねさせるセラティナが可哀そうに思えるが、いつかこの経験が成長を促すだろう。恐い事も悲しい事もじかに感じて、一人前になるんだから。

「封印以外の手があると言うのなら言いなさい! その方法を知る権利ぐらいあたし達にもあるはずよ!」

「簡単なことだよ。まずは闇の書を完成させる。だから俺は今こうして魔導犯罪者からリンカーコアを回収している」

今回の一件で奪ってきた9個のリンカーコアを“神々の宝庫ブレイザブリク”から取り出して見せつける。と、「ひどい・・・」セラティナが身震いした。これがかなりショックで、堪らず肩を落としてしまった。だってアリスの顔と声をしたセラティナから非難を受けたんだ。ショックを受けても仕方ないじゃないか。

「あ、ご、ごめんなさい。悪い人たちだったんですよね。きっとこれが報いを受けた、ってことですよね? うん、罰を受けたんだ。自業自得なんだ」

さらりと恐いことを言うセラティナ。リーゼもそんな彼女の言葉に怒りを忘れて呆けた。

「こ、こほん。で? さっきの続き。あなたはどうやって闇の書を停止させるつもり?」

「暴走している管制システムを掌握するんだよ。もちろん俺じゃなくて、最後の主であるはやてが」

「ハッ、馬鹿言うんじゃないよ。そんなことできるもんかっ。闇の書は、主であってもコントロール出来ない、ぶっ壊れた欠陥品
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