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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-9
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はいつもの通り潜入任務(スニーキングミッション)だ。」


      ◯


IS学園では、一夏にとってのセカンド幼馴染が一組に来ていた。名前を鳳鈴音(ファン・リンイン)といい、その名から分かるように中国人である。鈴音は、一組ではなくて二組に転入なんだが、早く自分の想い人に会いたくて、逸る気持ちを抑えきれずに一組まで突撃してきたというわけなのだ。


一組には、居た。小学校から中学校まで(実際はそんなに長くなかった)一緒だった初恋の人。織斑一夏。あの人を見ると心が温かくなってくる。けれども、鈴音はそんな自分の恋心を直接言うことなんて出来ないのだ。どうしても本人を前にすると恥ずかしくなってくる。


鈴音は、少し一夏と会話した後予鈴が鳴ったため、すぐに自分の教室に戻って行った。一夏は、セシリアと箒に今の少女について説明を求められる。昼休みに説明すると自分の席に戻るように促した。納得していない二人は、渋々といったところで自分の席に戻って行った。
ふうと一息つくが、気になることがあった。まだ窓際の一番後ろの席が埋まっていないのだ。そう、もう一人の男性操縦者である蓮がいないのだ。


「朝のHR始めますよー」


そんな間延びした声とともに入ってきた一組副担任、山田真耶。HRは、とくに滞りなく進み、あっという間に終わりを迎えようとしていたが、忘れていたことを思い出したと言わんばかりに声を上げる先生。


「今日は、蓮君はお休みです。何でも親戚の一周忌だとか。もしかしたら明日もお休みになるかもしれないとのことです。では、朝のHRを終わります」


そう言って教室を出ていく山田先生。その背中を見送った一夏は、少し残念そうに蓮の机を一回見る。今は、まだ中も険悪であるが、いつかは友達に慣れる筈とそう思いつつ、次の時間の準備を済ませる。そして、空いた時間。その時間は、先日の蓮と水色の髪の綺麗な人との模擬戦へと思考が飛んでいく一夏。


一夏は、まだISに乗り始めて日が浅い。けれども、蓮はそんなことはなかった。どこでIS操縦を習ったのかは知らないが、一夏なんかよりもはるか高みにいる。それは先日の模擬戦で嫌というほどに実感した。レベルが違う。自分の専用機の特性をちゃんと理解している。自分の戦い方に幅を持っている。自信があった。そして、何物にも負けないという強い意志を宿した瞳を持っていた。先日の戦いは、引き分けということだった。


自分も早くあの高みまで行きたい。そう思い、そのために何しようかと考えていた。――――ここに蓮が居たら、くだらないと切り捨てるのだろう。贅沢なことを考えやがってというのだろう。
なぜなら一夏は、イギリス代表候補生が自ら指導してくれているのだ。こんな機会なんて本当は来るはずはなかったのだ。一
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