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ハイスクールD×D〜紅の鬼神〜
第二話 俺とポニーテールの悪魔事情
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参加しろ。一人5周だ」

「はぁっ!?」

「なんだ、文句でもあるのか?」

「……いや、もういいっすわ。5周でいいんすよね」

体格的に見ても恐らく体育教師であろう男に言われ、仕方なく参加する。俺が確認すると体育教師は頷き、顎をしゃくり早く行けと催促してきた。はぁ……こんな狭いトラックを5周?舐めてんじゃねぇのか?制服のままでいいか。靴も運動靴だし問題はねぇだろ。俺は軽く息を吐いて――(はし)った。風を切り、前を行く奴らを片っ端から抜き去りあっという間に1周、体操服の生徒が埋めるトラックを俺はなんの苦もなく駆け抜ける。偶然目が合った奴には睨みを利かせ邪魔だと目で言って退()かす。そして1分も経たない内に俺は5周を終えた。

「これで、いいっすか?」

「あ……あぁ。行っていいぞ」

余計な体力使わせやがって……。俺は荷物を担ぎ、今度こそ職員室へ向かった。校庭にいる連中が全員唖然としていたのを、俺は気にしなかった。

少し迷ったが、職員室で手続きを済ませた俺は適当に校舎をぶらぶらしていた。無駄にだだっ広いな……。慣れるのは時間が掛かりそうだな。まぁ自販機が充実してるのはありがてぇ、いつでも買えるじゃねぇか。購買もあるし、それなりに過ごせそうだ。しっかし、本当に女子ばっかだな……少し覗いた教室の中も大半が女子。男子の自由は保障されてるよな……?

俺が思案する中、いかにもなチャイムが鳴り響く。時間から考えて、授業の終わりか?ってことは外にいた連中も戻ってくるな。絡まれると面倒だし……さっさと失せるか。俺がどこかに行こうとすると上から声がした。

「穂斑くん、穂斑くん。こっちですわ」

「あっ?」

階段の上を見ると見覚えのあるポニーテール――姫島先輩がいた。そういや3年って言ってたな。階段を上がり姫島先輩の後ろをついていくと非常階段にたどり着き、そこからまた下に降りる。一体どこに向かってんだ、姫島先輩……?

校舎の外に出た姫島先輩は、校舎から離れた場所にある森に入っていく。校内にこんなところまであるのか……。すげぇ敷地の広さだな。俺も後に続き踏み込むが、正直かなり深い森だ。先輩の後をしっかりついていかないと迷っちまう。しばらく歩くと、古い建物が見えた。まさかあそこに入るってのか……?

「あれが、私たちオカルト研究部が活動している旧校舎ですわ。部長の計らいで今も取り壊されず残り私たちが部室として使っていますのよ」

「オカルト、研究部……?」

「表向きはそうですが、悪魔のお仕事をするのに使っています。ここに一般の生徒は入ってきませんわ。さぁ」

旧校舎の中は、意外と綺麗だった。掃除も行き届いていて目立った汚れは一つも見えない。床がギシギシ鳴るのは外観からも想像できたし雰囲気があっていい
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