第二話 俺とポニーテールの悪魔事情
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「えっ?あ、あぁ。もちろん」
「女性は繊細だよ、お兄ちゃん……」
おぉう、妹にまで忠告されちまった。マジかよ……俺、これから家ではずっとこんな感じになんの?勘弁してくれ……。姫島先輩は相変わらず笑ってるし……。はぁ、どうなんだ、これからの俺の生活……。
―☆★☆★☆―
朝飯を済ませて(姫島先輩も一緒に)、俺は学校への道を突っ走っていた。ただし学校で授業は受けない。転校の手続きだ。どうも姫島先輩が手配したのか、俺は今日から急遽あの駒王学園に通わなければならないらしい。でも女子高生一人にそこまでのことができるか?昨日のこともあるし、姫島先輩ってよく分からねぇな……。考えてる内に学校に着いて、職員室へ直行して手短に話だけ済ませて次は部活棟に行き野球道具一式を回収、来た道を逆走。日々の人間離れした筋トレのおかげでこのくらい余裕で走れてしまう。徐々に人から離れてる気がする……あっ、俺、もう人間じゃないんだった……。悪魔だったな……。
俺、本当に悪魔になっちまったのか?実感が湧かねぇ……。いや湧いたらまずいけど。昨日の一件で俺は自分が悪魔だと堕天使のおっさんから言われた。いつなったのかは分からないけど心当たりがないわけでもない、俺は急に朝に弱くなった。たぶんその日から前じゃねぇかと思う。確証は一切ねぇけど俺は元々朝に弱い方じゃねぇし。どう考えても不自然だ。……考えるのはよそう、今はこのクソったれな状況に慣れる。絶対に行きたくねぇ駒王学園に行かなきゃならねぇんだから。走る足を速め、俺は駒王学園に向かった。
数分走ると目的の駒王学園に着いた。さすがに元女子高……塀の外からでも女子の声が聞こえてきやがる。男女比率3対7は伊達じゃねぇな。時間は9時半、予想より掛かったな……。外からの声ってことは体育の授業でもやってんのか?うわ、見られたくねぇ。恐る恐る校門をくぐり中に入ると、予想的中。校庭でランニングをしてる大量の女子――の後ろに僅かな男子。マジで少ねぇ……。こんなところで俺はこれからの高校生活を送ってくのか。あれって1個のクラスだろ?女子20くらいに対して男子10ちょいってとこか。ありえねぇ……ここを受験した、もしくは編入した男はバカなのか……?あぁやだやだ、金持ちの考えることは理解できねぇ。さっさと職員室に行って、手続き済ませちまおう。そんで帰ろう。校庭の横を通り過ぎて行こうとして――。
「先生、あそこに生徒いますよー!」
「なに!?サボりか!?」
はっ!?なに、俺を指してます!?制服 違ぇだろ!先生らしき男が一人来て俺の腕を掴み、校庭へ引きずっていく。おいおい、勘弁してくれ……。
「お前、名前は?」
「た、高上っすけど……。あの、俺は――」
「サボりの罰だ。クラスは違うだろうがランニングに
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